脚下照顧
※HP「研 世界史学習」TOP PAGEに連載(基本、毎日)
☆ 平成30(2018)年度
6月へ 7月へ 8月へ 9月へ 10月へ 11月へ 12月へ 1月へ 2月へ 3月へ
~4月~
志は 「心の羅針盤」 希望の未来を 心指して。 2018.4.27
~5月~
子どもは大人に教えてくれる。挑戦することの価値を。成長そのものでなく、成長に取り組むこと=動機や
プロセスの価値を(バドミントン部練習試合にて)。 2018.5.5
上手く行かない時は 「無知の知」に立ち戻る セルフワークでもチームワークでも。 2018.5.9
達成感よりも 途上感。ソクラテスの「よく生きる」も 孟子の「大丈夫」も 仏教の「羅漢」も。 2018.5.11
仲間を守ること イコール 自分を守ること(授業妨害行為に対する指導の言葉)。 2018.5.12
初めて見た時には 聞き取れなかった。昨日観た時には 聴き取れた。ヒロイン硝子の台詞「(大丈夫
頑張って)」(アニメ映画「聲の形」より)。 2018.5.13
「私は窓が好き。フレームの中の全てが生き生きと息づいている」(映画「しあわせの絵の具」より)。
2018.5.14
ソクラテスの「無知の知」で宗教のことを考えるなら、「私は神や天国の実在について何も知らないということを
自覚している。だからこそ神や天国が実在する可能性を否定せずに宗教的に生きる=よく(義く)生きる」。
2018.5.15
信号のない社会の自由は、「強者(ドライバー)の自由」。信号のある社会の自由は、「弱者の自由」。そして
今は強者でも、いつ弱者になるかわからないし、いつかは弱者になる。それにくわえて家族や恋人、友だち
などの自分にとって大切な人が弱者だったりするから、信号のある社会の自由は、「公共の自由」「共同体の
自由」「チーム全体の自由」…「みんなの自由」「一人ひとりの自由」。 2018.5.16
校長は訓戒(最も軽度の懲戒処罰)。教頭は説諭。教務主任は…倫理の個人教授!? 2018.5.17
教育基本法第1条 「教育は人格の完成を目指し…」。未完成の自覚はソクラテスの「無知の知」に通じる。
2018.5.18
職員朝礼で「生徒の(人間的、道徳的な)心情に訴えるような伝え方でお願いします」(考査規律に関して)。
2018.5.19
「禍転じて福となす」なのか「禍転じて福となる」なのか? オリジナルの言葉は、中国の古典『戦国策』に記され
ていて前者。「福となす」の方が、逆境を飛躍のバネにする強い意志が感じられていいなぁと思う(一昨日からの
風邪のおかげで、読書が進む進む!)。 2018.5.21
「無病息災」というより「一病息災」。個人も国家も世界も…? 2018.5.22
「授業規律というより授業倫理?」(テスト返しで答案をクシャクシャに丸めて笑っていた生徒への対応に際して)。
2018.5.23
ソクラテスの哲学(「よく生きる」)とアニメ「耳をすませば」の挿入歌「カントリー・ロード」(「ひとりぼっち 恐れずに
生きようと 夢見てた」)の親和性(倫理の授業で紹介)。 2018.5.24
「うれしくて泣くのは 悲しくて笑うのは 君の心が 君を追い越したんだよ」(アニメ「君の名は。」終幕の挿入歌
「なんでもないや」の歌詞の一部)を、この頃、授業で、大きな声で、しんみりと、独白することがある。「今だ!」と
感じるタイミングで。…生徒たちの心に響くみたい。 2018.5.25
「ほら、あいつ。あの先生の授業、宗教みたい。大っ嫌い!」(実話です…。)。 2018.5.26
「今のための今も大事 将来のための今も大事。両立というようりコラボ」。 2018.5.27
「来週の総体で男女団体戦アベックベスト16入りが、寺高バド部にとってのトマス杯・ユーバー杯アベック優勝です」
(3年生には最後の半日練習後)。 2018.5.28
「環境は 与えられるものでなく つくり出すもの」(授業環境、部活環境、生活環境…よく生きるための環境)。
2018.5.29
「庭に床几(しょうぎ。陣中床几ではなく。横長の腰掛け台)を置きました。お月様を観たり、ギターを弾いたりしています」
(みもとに)。 2018.5.30
「世界史は素晴らしい教科です。」(3月に卒業したS君の「合格体験記」より。なるほど、「教科」でもいいかも…。)。
2018.5.31
~6月~
「天網(天が張る網)恢々(広くて)疎にして(目が粗いように見えるが)漏らさず」(『老子』73章から)…だなぁと。 2018.6.1
今を現在(いま)のために生きることが、そのまま今を明日(いつか)のためにも生きているような在り方・生き方とは?
2018.6.2
公平とは? 「公的な平等」。悪平等という「私的で身勝手な平等」を取り払った公正な平等。 2018.6.3
ゴルバチョフが推進したペレストロイカ(改革)に、あやかりたかった北京大学の学生達。29年前の今日に、想いを馳せる
(第2次天安門事件が起きた日)。 2018.6.4
「それが教育的かどうか」が、一番大切にしたい判断基準では? 2018.6.5
ソクラテスの言う「知徳合一(その徳を知ればそれを行うことができる)」を信じて、知に向かう(知に向かわせる)
ことこそが教育では? 2018.6.6
たとえば批判とは「部分」否定。あなたの全人的な人格を「完全」肯定しつつ、伸びしろとしてのNGな部分は否定
します。それが建設的で教育的な批判では? 2018.6.7
教育とは? 子ども(中学生まで)には権利、子どもの保護者には義務。大人(高校生から)には自由と責任。
2018.6.8
車社会においてのドライバーの自由と責任にたとえて考える高校生の自由と責任。 2018.6.9
新キャプテンのリーダーシップのもと、「無いものねだり」でない部活がスタート。ショットの強さとフットワークの速さ
の必要条件が、高い筋力。それを鍛える各種トレーニングの取組にエールを送る! 2018.6.10
「多者間の懲罰戦略」(国連を中心とした集団安全保障体制もこれ)の前提は「私たち意識」と「私たちが共有する
正統性」(『大人のための社会科』より)。 2018.6.11
愚痴を言いたくなったら、心に唱える諺(ことわざ)がある。「人を呪わば、穴二つ」(^_^;)。 2018.6.12
グローバルシチズンな頭(SDGsや安全保障)とグローバルブラザー&シスターな心(ラブ&ピース)の両立(米朝
首脳会談に際して思ったこと)。 2018.6.13
ソクラテスの「無知の自覚」と刑死=愛知の哲学スタート。イエスの「原罪の自覚」と刑死=愛の宗教のスタート。
2018.6.14
大学の詩吟サークルでの「三つの禁句」が懐かしい。「忙しい・疲れた・金が無い」。言わなくても、表情や態度に
出したら同じですね(反省)。 2018.6.19
「心のネクタイを締めて。心の背筋を伸ばして」。落ち着かないクラス(授業)での服装・容儀指導で、自然に出てきた
フレーズ。 2018.6.20
グレーゾーンというよりグラデーション。「白黒付ける」の黒とか灰色とかではネガティブ。レインボーがポジティブ!
2018.6.21
「第3次世界大戦を防止するのは、地球連邦政府」(今の状況のイェルサレムで、競売にかけられたアインシュタイン
の手紙の内容)。 2018.6.22
「先生は世界史を教えているというよりも、世界史を通して社会を教えているんだよ。数学が数学力を高める教科
なら、『社会科』の科目は社会力を高めることが目的なんだよ。社会力というのは、みんなが一人ひとりのメンバー
として成り立たせている社会というチームをよりよくする力と、社会というチームの中で自分自身をよりよくする力な
んだよ」(世界史A<キリスト教とローマ帝国>の授業にて)。 2018.6.23
「そんな楽(らく)してて、ホント楽(たの)しいの?」。例えば音楽の楽(がく)。楽(がく)が幸せ、楽(らく)でなく」。
2018.6.25
「分数の足し算できんことが、頭悪いんじゃないんや。それが必要だとわかっとるのに、できるようになろうとせんことが、
頭悪いんや」(世界史Aの授業にて)。 2018.6.26
考査規律の確立には、推薦入試や入社試験の筆記試験を想定したムード作り・言葉掛けが大事。 2018.6.27
「罰を受けたくないから守るのが法律的なきまり。良心が痛むから守るのが道徳的なきまり。神さま(キリスト教的)が
悲しむから守るのが宗教的なきまり。…だから、あなたの良心を痛がらせないように、神さまを悲しませないようにせんけ?
あれ? もしかして、良心って神さまのこと?」(倫理の授業にて)。 2018.6.28
「厳しいの反対は甘いだよ。優しいじゃない。だって優しさには、その人のためにその人を批判(NGな部分の否定)する
厳しさが必要だから。厳しさが優しさな『時(とき)や事(こと)』って、あるでしょう?」。 2018.6.29
「途上」「今より一つ上」という成長志向(指向というより、これ)や学ぶ姿勢は、それらを生徒に求めるためにも、教師
という指導者の資質として必要条件では?」。 2018.6.30
味噌汁にベーコンを入れてみた。和洋コラボで風邪直りそう! 2018.6.30
~7月~
風邪の副産物、1日フル読書で『緋文字』(ホーソーン作)再読。「来るべき啓示をもたらす天使や使徒は、女性であるに
ちがいない」に感涙! 1850年に、世に出た本だよ! 2018.7.1
「ローマと一緒、大喜利(おおぎり)も1日にしてならず」「苦しいけれど楽(たの)しい。…いつ楽(らく)するんだと言われると、
目をつぶった時(と答える)」。旅立たれた桂歌丸さんに学びます。 2018.7.3
6弦エレキベース弾きの服部龍生と、モンスタードラムス奏者の村上「ポンタ」秀一のデュオ・ブリュー「ブルーの二人組」。
…感動とユーモアでいっぱいの、「手作り」ライブでした。何かを生み出す良縁にしたい。 2018.7.4
善因と良縁。積み重ねて、結び合って行き(生き)まっしょい! 2018.7.5
教師が自らの人格力(人間性)で生徒を感化させ、自らの権威力(知識や技能)で心服させれば、権力で服従させる必要は
無くなるのでは? 2018.7.6
教科指導訪問(前期)終了。研究授業は久し振りだったけど、結びとして今月からスタートさせた「ウルトラ80」(振り返りと
まとめの80字論述)も、ばっちり! 2018.7.7
「悪平等」というNGがある(辞書にもある)なら、「悪自由」というNGもある。自分勝手な自由=「無人島の自由」・
何もしない自由=「棺桶の自由」・自分で考えない自由=「軍隊の自由」の3つがその「悪自由」なのでは? 2018.7.8
「駅までの遠回り道」(自作の詩)に曲を付けて弾き語り。次はこれを楽譜に起こしてみたい。 2018.7.9
「もっと高く跳びなさい」と要求する(高いハードルの設定)だけじゃNG。「こうすれば高く跳べるようになる(ジャンプ力が
向上する)よ」というような処方を示し、それをサポートする体制をつくることが、生徒たちにそれを乗り越えていくことを求める
ハードルを上げる前に、必ずしておかなきゃいけないこと。保護者にもそう。そうじゃないと、生徒たちや保護者たちと学校との
信頼関係が、崩れてしまう。 2018.7.10
赤と黄色の「いいとこどり」的な「合わせ技」がオレンジ(「白と黒で灰色」では二項対立的)。 2018.7.11
悪平等は、公平(公共の平等)でない平等。悪自由(私の造語?)は、公正(公共の正義)でない自由。 2018.7.12
今日は文化教室。カンジヤマ・マイムのステージ。ネーミングは「感じる心 山盛りのマイム」から。心で観て・心で聴くと
いうこと。 2018.7.13
文化教室のカンジヤマ・マイムのステージを観て、感動という言葉が、心を動かされる be moved という意味であることが、
腑(ふ)に落ちた。 2018.7.14
ミーティング後に再スタートしたバド部の生徒たちの頑張り(努力と工夫と協働)に、感動した。「ないものねだり」の真逆。
「あるものづかい」と「ないものづくり」で精進。そういえば人間は、「道具を使うだけでなく目的に応じて作る」動物。だから
みんな、人間としてとってもステキですよ。 2018.7.16
してもされても嬉しいものイコール感謝。それに心を動かされた、災害ボランティア初経験でした。 2018.7.17
「天使とは、美しい花を撒き散らす者でなく、苦悩する者のために闘う者である―ナイチンゲール」(徳永 哲 著
『闘うナイチンゲール』より)。 2018.7.18
課題意識(自分を修正・改善しようとする意志)と問題解決行動(そのための努力・工夫)を生徒に要求するばかりの
先生って、自分のことを「人格の完成者」だと勘違いしていないか。この一点において、生徒と「伴走(伴奏)」する先生
でありたい。 2018.7.19
「これはマストというようりハーフ・トゥーだよ」。前者は個人的・主観的、後者は社会的・客観的(授業規律・授業倫理)な
言い回し。 2018.7.20
義務とは「義(ただ)しい務め」。だから義務を果たすことは正義。義務を果たさないことは不正義(掃除をサボる生徒への
注意から)。 2018.7.21
ことわざ「失敗は成功のもと」の「もと」は三通り。基=「土台」と本・元=「始まり」と素=「要素」。つまり失敗は成功の土台で、
成功の始まりで、成功の要素なのだから、失敗しても Good try! 」。 2018.7.22
生徒の「それはさておき話法」への対応。「優先順位の高いことから始めようね」。使用例=「自習中のお喋りはNGですよ」
「(それはさておき)なんで俺らばっかり注意するんだよ」「まずは自習中のお喋りがNGな理由から考えてみよう」。 2018.7.23
高校時代の夏休みの「ゼロ勉強」は、社会人になってからの休日の「ゼロ読書」や「ゼロ自分磨き」につながりかねない
のでは? 2018.7.24
「今やってます」「いつまでとは聞いてません」の前に、「すみません」の一言が欲しかった。「どうせ無理ですよ」とガムを
噛みながら生徒や担任のせいにする前に、「ごめんなさい」の一言が欲しかった(中3生の体験入学の前日にて)。
2018.7.25
「社会勉強」「人生勉強」「自分磨きの勉強」など、広い意味での「勉強家」で在り続けること。しかも、それを楽しんでいる
大人で在りたい。 2018.7.27
6日の教科指導訪問に始まり、25日の中学生の体験入学を終えた7月もあと3日。経験値大幅アップ! 2018.7.29
本との再会。「あれからは、どうしていたの?」「風の中、思い出してた」(吉田拓郎の歌「僕を呼び出したのは」のフレーズ)。
司馬遼太郎の『草原の記』を再読して。 2018.7.31
~8月~
教務課とは? 成績管理など「教育事務」的な部署であるとともに、授業改善など「教育責務」的な部署でもある。 2018.8.1
「プラマイ プラ(プラスマイナス プラス)なら、試してみましょう。費用対効果とは、別次元の話」(進路指導課長への意見)。
2018.8.2
世界を解釈するのは目的ではなくて、世界をよりよくするための手段。社会を批判することもそれ自体は目的ではなく、
社会をよりよくするための手段(映画「マルクス・エンゲルス」を観て)。 2018.8.4
「ボランティアのみなさん、いいことをしていると思うと頑張りすぎて体調を崩してしまい、かえって周りに迷惑をかけてしまう
場合があるので注意してくださいね」(岐阜県関市社会福祉協議会の人の説明より)。 2018.8.5
勝利至上主義でなはいチャンピオンシップとは、競技や対戦者へのリスペクトと、応援してくれている人々や支援者への
グラティチュード(感謝)をともなうものでなくてはならない(桃田のバドミントン世界選手権大会シングルス優勝の報に接して)
2018.8.6
ヤマトは「山処」、ミナトは「水処」。この国はヤマトであるだけでなく、ミナトでもある(森本哲郎著『夢二の小徑』からヒント)。
2018.8.7
ソクラテスの「無知の知」だけではない逆説的真理。「不成功(から)の成功」「不可能(から)の加能」…そして「NG(から)のG」
(植松努著『NASAより宇宙に近い工場』にヒント)。 2018.8.8
「来るべき啓示をもたらす天使や使徒は、女性であるにちがいない」とは、ホーソーン作『緋文字』の一文。「もっと明るい
時代が来れば、新しい真理があらわれて、男女のすべての関係が相互の幸福というもっともたしかな土台のうえに築かれる
ことになろう」の一文の後に続けられて。 2018.8.9
中岡、中浜…そして坂本(慎太郎、万次郎…そして龍馬)を訪ねる南土佐ツーリング。明日から3泊4日。 2018.8.10
Travel in mind. I'm glad. どんな景色に人に、そして自分自身に出会えるかな…? ※「脚下照顧」は、14日までお休みです。
2018.8.11
南土佐ツーリング備忘録① 初日と最終日は移動のみ。2日目に室戸岬(空海と中岡慎太郎)、3日目に足摺岬(ジョン
万次郎)と桂浜(坂本龍馬)。 2018.8.15
南土佐ツーリング備忘録② 初日の移動は、自宅の石川県加賀市から徳島県鳴門市へ。兵庫県三田市から中国・山陽自動車
道で岡山県倉敷市に入り、瀬戸大橋を渡って四国の香川県へ。最後は高松自動車道でゴール。 2018.8.16
南土佐ツーリング備忘録③ 可愛い亀のイラストが看板になっていて、セリフは「ウェル亀」。アカウミガメの産地で乙姫伝説
でも知られる徳島県美波町の国道55号線にて。 2018.8.17
南土佐ツーリング備忘録④ 初日の宿は鳴門で、鳴門阿波踊りの最終日。体の使い方やバランス、リズム感に、
バドミントンとの共通点を見つけた。 2018.8.18
南土佐ツーリング備忘録⑤ 19歳の空海が修行した室戸岬の洞窟。その中から見えるのが空と海だけだったことから「空海」。
なるほど! 2018.8.19
南土佐ツーリング備忘録⑥ 『竜馬がゆく』の中岡慎太郎バージョン(『慎太郎がゆく』)を読んだ気になれた、室戸岬近くの
中岡慎太郎館に大満足。 2018.8.20
江戸幕府で使用されていた銀印「経文緯武(けいぶんいぶ)」が発見された。「文を経(たていと)とし、武を緯(よこいと)とす」
と読み、「文武コラボ」の意味。 2018.8.21
南土佐ツーリング備忘録⑦ 四国ならではの道路標識「お遍路さんに注意」と、歩道の無い道の緑色の路側帯「グリーン
ライン」。どちらも、お遍路さんを守っているんですね。四国挙げての「おせったい」。 2018.8.22
父の三回忌、伯母のお通夜・葬儀と、8月に法事が続いた。いつも通りの読経(仏説阿弥陀経など)や法話(釈迦や親鸞、
蓮如の教えなど)を聴きながら、次のように考えた。明治政府による廃仏毀釈(神道中心の国造り)や近代化政策などが
逆風になったという歴史的な事情は理解できるが、ほとんど意味不明で形骸化してしまっているということに、改めて問題
意識を抱いた。これが必要なことは重々承知できるが、何とかしてよりよいものにできないか。世界史的に考えたら、
「宗教ルネサンス」が必要なのでは? すなわち、意味の伝わる読経やモラルを高める法話を実践するルターやカルヴァン
が我が国に登場して欲しいということ。前近代においての法事は、子どもたちにとって身近で生き生きした道徳教育の機会
だったはずなのに…もったいない。 そこで提案! プロジェクターと大型スクリーンで、お経の意味を読経とシンクロさせて
参列者や会葬者に示す「ヴィジュアル読経」とか、法話をパワポで分かり易く伝える「プレゼン法話」とかいいと思いませんか?
もしかしてビジネスチャンス? これぞニッチ起業(すきまを衝いたアイディア起業)?
2018.8.23
南土佐ツーリング備忘録⑧ 太平洋を左手(南)に見ながら、室戸岬近くの中岡慎太郎館から足摺岬近くの四万十市まで
走行。遅い昼食のため入った家族経営(祖母・母・娘<空いている畳の席で遊んでいた姉妹。マスコットガール?>3代で
切り盛り?)のドライブインで、家族や地元の人達の何気ない会話に出てくる土佐弁が楽しくて、旅心が高まった。
2018.2.24
南土佐ツーリング備忘録⑨ Heaven and Ground Day and Month Land River Sea and Winds 。 Ground Land Winds の
押韻が気持ちいい、ジョン万次郎の言葉(詩?)に再会。 2018.8.25
県立美術館の「広重展」で思ったこと。旅(広重の代表作「東海道五拾三次」)や舞台(同じく「名所江戸百景」)が、人生の
アレゴリー(寓意)やアナロジー(類似)だということ。そして芭蕉の、「行きかふ年も、また旅人なり」(「奥の細道」)ともリンク
する。 2018.8.26
南土佐ツーリング備忘録⑩ 「建設者高知県青年」から伝わってくる心映えの爽やかさ。桂浜の坂本龍馬像と龍馬らしさ。
2018.8.27
蒸し暑い夜 遠くの打ち上げ(花火)が聞こえてくる晩 浴衣で過ごしてみた エアコン止めて 線香(蚊取り)焚いて 歌丸の
「城木屋」(古典落語)を聴いた。 2018.8.28
南土佐ツーリング備忘録⑪ 今年の春にリニューアルした坂本龍馬記念館。手紙をはじめとしてここでしか見られない史料が
いっぱい。「見せ方(魅せ方)や伝え方」に、ビギナーとマニアの両者への心配りが感じられた。でも千葉佐那子が…
「いなかった」のは少し残念。 2018.8.29
~9月~
南土佐をバイクで訪れ、広重を味わい、蔦谷(つたや)重三郎(江戸時代の版元<出版人>)などを知った8月が終わった。
新科目「歴史総合」のこともあるし、日本史、学び直し。いと楽し。 2018.9.1
人間性と人間味。前者が授業倫理(授業規律というよりもこれ)の徹底を求める教務主任としての私のカラーなら、後者は
今日の文化祭の合唱部のステージでゆずの「夏色」をギター伴奏した私のカラー。人間性と人間味…グラデーションが出せ
てよかった。合唱部の皆さん、ありがとうございました。 2018.9.2
チャーミングな生徒たちらしい、爽やかで可愛い体育祭でした。ご苦労さん会(兼 新しいALTナオミさん歓迎会)では幕末や
明治の歴史の話を、2次会のバー(月光亭)では日本のポピュラーミュージックの話を、一杯できた楽しい夜でした。 2018.9.3
代休初日は、週刊誌メインの読書(「NHK大河ドラマ主題曲集」のCDがBGM)と軽いランニング、家の墓参りと伯母の
三つ七日のお参り、その後遅めの夕食を母親と妹叔母と3人でココスにて。 2018.9.4
代休2日目は、『人間を信じる』(吉野源三郎 著)を読了。7年目の7月19日に、読むことを避けてきた『十字架』(重松清
著)を県立美術館のロビーのソファーで一気読みして、今年の「夏の読書」を締めくくりました。人混みの中(若冲の展覧会
で盛況)、声を上げずに、めっちゃ泣きました。そして、笑顔になりました。 2018.9.5
校長の駄目出し(壮行会にて。入場行進のやり直し)に、「どうせ無理」(校長曰く「滅びの言葉」)を学校から払拭しようとする
校長の強い意志とグリット(やり抜く力)を感じさせられた。 2018.9.6
学校(教育)にはアメ(懐柔)とムチ(抑圧)が必要だと思う人は、人間をみくびっているんじゃないか。つまり、「人間の2大
いいところ」を信じていないんじゃないか。それは、知りたい・分かりたい・できるようになりたいという好奇心と、自分自身を
成長させたいという向上心という「二つのK心(K.K.❤)」。 2018.9.7
義務の義の字は、我と美の組み合わせ。だから、義務を果たすことは「我を美しくすること」。さて、「義の人」といえば石田三成。
その旗印「大一大万大吉」は、 one for all , all for one. という社会的正義。 2018.9.8
私にとっての「バドミントン指導者のレジェンド」Tさんのバド教室に、生徒6人で参加。初任校の生徒(全員初心者)を、
高2の夏から連れて行き、3年の地区大会で団体優勝。その後も、5~8年間隔でお世話になり、今回が3度目。
…やっぱり凄い。「目から甲羅(鱗なんてものじゃなく)」の指導理念や指導法。少々乱暴な言葉遣いは、集中力を高める
だけでなく、即座に動きや考え方を修正させる緊張感作りのための演出。そして何より、分かって出来た時に見せる、
生徒たちの嬉しそうな顔。「どうせ無理」の真逆がマジマジと。 2018.9.9
原田眞人監督の新作「検察側の罪人」を観た。エンタメ性や映画的引用を手段にして、社会的・倫理的テーマを掘り下げ、
提示する原田作品。前作は「関ヶ原」。次回作(「峠~最後のサムライ~」? 司馬遼太郎原作。河井継之助が主人公)も
楽しみ。 2018.9.10
ノーム norm 「標準、お手本」という言葉を知った。たとえば授業中に平気で私的なお喋りを続ける生徒に、その都度NGを
出し続けないと、否定的ノームが生まれてチーム(授業)が崩壊していくということ。 2018.9.11
「仏の顔も三度まで」というのは、三度までは気づきや反省、修正や改善を促し、四度目があったらその人のために(ここに
優しさがある)、そしてその人がメンバーになっているチームのために(負のノーム。ここではリーダーシップとフォロアーシップ
の崩れが生まれないようにする)、あえて鬼になるということ。 2018.9.12
朱子学の理気二元論。原理としての校訓(目に光り、姿にはずみ、胸にうるおい)も大事、それを言動や立ち居振る舞いなどで
あらわす(気)も大事。 2018.9.13
わんこそば的工夫と努力に、グリット(やり抜く力)を足せば…百戦危うべからず。 2018.9.14
エクソシスト(悪魔払い師)と生徒指導について考えています。考えさせられる出来事がありました。全力疾走で生徒(スマホを
取り上げられまいとして逃げる)を追いかけたのは、いつ以来だろう? 2018.9.15
今日は午前中練習試合。明日は地区の交歓会。新チームが目指してきた目標を、どこまで実現できるだろう? ジャパン・
オープンは桃田、奥原、福島・広田が決勝戦。それも含めて「バドミントンの一日」。 2018.9.16
新チームの目標。加賀地区交歓会で男子1部と2部(初心者トーナメント)ともに成果を上げた。その内容は、一部シングルス
準優勝、二部二冠。次は11月の県新人大会。目指すのは団体ベスト8入り。 2018.9.17
家事と墓参と読書の一日。「君たちはえたいが知れない(薩摩隼人に対して)」で開巻される司馬遼太郎の『翔ぶが如く』。
明治維新150周年の今年再読。明治国家の光と影。「泣こよっか、ひっ翔べ」。 2018.9.18
学校での正・不正の基準は、それが教育的であるかないか。教育的であるかないかとは、それが正のノーム( normal
「当たり前」の名詞形)であるか負のノームであるか。もちろん正・不正の境目は、グラデーション 2018.9.19
倫理の授業が日本の思想に入りました。日本の風土(地理的条件)と日本の固有文化の関連性、仏教をはじめとする「ジャパ
ナイズ(日本化)」の様態にも、日本の風土と固有文化の特性がみられること、などが大きな「学ぶよろこび・教えるよろこび」です。
2018.9.20
倫理の授業は、親鸞の悪人正機説が中心テーマ。比喩や例示、ユーモアやギャグ(?)も冴えに冴えて、今これを学ぶ意義など
の説明にも、ふんふんと頷く生徒、破顔して笑う生徒…。教師冥利とはこれ。 2018.9.21
たとえば里山のような学校。それは荒々しい野生の自然でもなく、冷ややかで人工的な組織でもない学校。自由と秩序が適度に
ブレンドされた学校。 2018.9.22
勤務校の吹奏楽部の定期演奏会があった。オーケストラの魅力は one for all , all for one (大一大万大吉)のハーモニー。
「千と千尋の神隠し」からのメドレー曲 spirited away 。映画の中味の思い出はもとより、映画館での思い出に…涙が止まらず。
2018.9.23
畏友H氏(先輩)宅で宿泊飲み会。初任勤務校D高校の過去・現在・未来を語り合う。ギター流しのカラオケ弾き語り付きで。
2018.9.24
早朝の小松駅、修学旅行(北九州)に出発する2年生を見送った。週8時間授業を担当する学年付きの教務主任として。
4月当初とはダンチな「チーム2年生」の爽やかさ。 2018.9.26
アナグラムに感じる親和力(図々しい?)。阿弥陀仏の AMIDA と向出の MUKAIDE 。意味は「無量光。無限の光」。
2018.9.28
金木犀の甘やかな香り 教室の窓からの風に運ばれて。 2018.9.29
夕方はストローク奏法で約10曲。夜中はアルペジオ奏法で約10曲(練習なので、各曲2度ずつ)。今日はストロークを
オベーションで弾き、アルペジオをモーリスで弾く(いつもと逆)。ギターの秋、弾き語りの秋。 2018.9.30
~10月~
台風24号の接近を警戒しつつ、能美市のバドミントン選手権大会に出場。部員の入賞はなかったが、レベルの高いゲーム
をたくさん観られた「よきバド日」だった。 2018.10.1
庭の金木犀の一枝を職員室前に活けた。勤務校の廊下に花を活ける場所が、4月からどんどん増えて今は5箇所。
花の寓意や啓示は、今を精一杯生きることや自分を咲かせることのかけがえのなさや素晴らしさなのでは? 生徒たちに
このメッセージというかこのエールというか…届いているだろうか? 伝わっているだろうか? 2018.10.2
半年に1度の検診(3年半前の腎癌→右腎臓全摘手術後)にて。「腎機能、前よりもよくなってますよ。適度な運動と多めの
水分補給、続けているんですね」とK主治医の言葉。秋風立ちぬ。いざ、「また」生きめやも! 2018.10.3
悪人正機説を都合よく解釈して悪事をなす不心得者への、親鸞の言葉は、「薬があるからといって、毒を飲む人はいない」。
なんとも明快で得心がいくアナロジー(比喩・喩え)。 2018.10.4
春を懐かしむ秋に、幼名に春が入っている高杉晋作(春風)と中岡慎太郎(春久)を想う。 2018.10.5
勤務校の研修旅行。6日・7日の1泊3日(8日の0:00過ぎに解散!)の「まほろば」の旅。閑谷学校や後楽園、宇喜多と
小早川の菩提所や備中高松城址、吉備津神社に「この世界の片隅で」(車中での映画鑑賞)。 2018.10.8
充実した研修旅行の翌日は、読書とギターの1日。バイク(ギターを背中に片野海岸)と粟津温泉も。 2018.10.9
あることが何かを達成するための手段であっても、同時にそのことが何かを実現させている目的そのものであるように
生きたい。生きるということは、将来何かを達成するための手段であると同時に、今現在のしあわせを実現させている
目的そのもの。 2018.10.10
教頭の司会で、校長が説明する学校説明会。会場は校内で2回、校外で2回の計4回。時間帯は夜の7時から8時。
「やりなさい」でなく「やりましょう」のU校長の「知行合一」。本校の新たな歴史の扉を開く。 2018.10.11
1日出張は、県バド専門委員会。11月の県新人大会のトーナメント作り。専門委員になって四半世紀。今日はY先生欠席で、
自分が最年長なことに気がついた。 2018.10.12
特徴というよりも特長(スペシャルな長所)。実現というよりも達成(発達と成長)。希望というよりも志望(心が指し示すねがい)。
2018.10.13
テスト前で部活もお休み。明日から琵琶湖にバイクツーリングを兼ねたTHE ALFEEの秋ツアー参加。午後半日、中島みゆき
の楽曲の手製弾き語り楽譜のコードやイントロ・間奏等を修正・印刷。「時代」とか「誕生」とか…涙なくして弾き語れなかった。
2018.10.14
初日は京都の龍谷ミュージアムで水木しげる展と琵琶湖ホールでの THE ALFEEライブ。2日目は比叡山延暦寺。帰り道は
できるだけ下道を走り、右手に琵琶湖・左手に日本海。秋が深まるこの季節のバイク・ライディングは格別。 2018.10.16
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録① 昨年度本校から転勤になったTさんの授業の悩みについての問題提起から始まって、
現代社会や国際社会、日本の近い将来の不安(Tさんは幼い子どもがある若い母親でもある)について、行きのバスの中、
国語科の「歴女」Sさんも交えて語り合った。死生観にも話が及び、親鸞の悪人正機説にもつながった。こういった真剣な
対話が出来るのも、この研修旅行の醍醐味!
比叡山・琵琶湖ツーリング備忘録① 夏の土佐ツーリングとのつながり発見。空海が夏なら最澄(伝教大師。でんぎょう
だいし)が秋。坂本ケーブルの途中駅に紀貫之の墓(『土佐日記』つながり)。そしてもちろん、坂本龍馬の姓のルーツは、
この比叡山延暦寺の門前町で、明智光秀の居城の城下町坂本つながり。 2018.10.17
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録② 日生(ひなせ)では、カキおこ(カキのお好み焼き)と中南米博物館。前者はまるで
「漁師飯」、後者は学芸員の愛と気合いが感じられる展示。
比叡山・琵琶湖ツーリング備忘録② 初日の龍谷ミュージアムで水木しげる展示。「私のしあわせは長生きや勲章を
もらったことじゃない。好きなことで60年メシを食い切ったことだ」にシビれた。画家と小説家のアウフヘーベンとしての
漫画家。池上遼一が助手の一人だったことを、初めて知った。 2018.10.18
「振り向かないで、前向きで」が、自分らしさ。音の重なるMUKAIDE(向出)だけに…。 Don't look back! 2018.10.19
前校長とフォロアーズによる去年からの宿泊BBQ。急に寒くなった秋の夜に、炭火で暖を取りながらの楽しいBBQ。
ギター持参したけど、入浴後、爆睡。いい夢見ながら…。
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録③ 初日を締めくくる岡山城周辺の歴史散策。本校地歴公民科は私と入れ替わりの
Oさん(宇喜多秀家の著書もある岡山県出身の歴史研究者)のガイドで地元ゆかりの人物、宇喜多秀家と小早川秀秋の
菩提寺をそれぞれ訪ねた。人気の明暗がくっきり! 2018.10.20
比叡山・琵琶湖ツーリング備忘録③ 17:30~20:30(3時間!)は、THE ALFEE のライブ。聴きたい(歌いたい)曲目白押し
のラインナップで、ライブ中に「この秋ツアー、どこかでもう一度行くぞ」と決めた。「語り合いたい 世の中のこと 政治のこと
この星の平和への話を」(「 Flower Revolution 」の歌詞より)。 2018.10.21
無料券を貰って、能美市ファミリーコンサートへ。結成30周年のOEKと雅楽師の東儀秀樹、指揮の松尾葉子というラインナップ。
開巻の「アルルの女」からアンコールの「ふるさと」まで、音楽の命(いのち=息の道。東儀秀樹の篳篥<ひちりき>演奏に、
それを納得)に充たされた素敵な時間と空間だった。 2018.10.22
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録④ 藩政を確立した3代岡山藩主池田光政が陽明学に傾倒していたことや、彼を補佐して
閑谷学校を設置・維持した津田永忠、彼に重用された熊沢蕃山(近江国で中江藤樹から陽明学を学んだ)のことを知った。
我が国の陽明学は、幕末に江戸幕府(と官学の朱子学)が衰退する中で指導層にも支持されていったという認識を改めた。
比叡山・琵琶湖ツーリング備忘録④ 翌日も、ケーブルカーで比叡山延暦寺に着いた頃には快晴に。「一隅を照らす、
これすなわち国宝なり」や「道心あるの仏子(ぶっし) 西(インドのこと=向出の解釈)には菩薩と称し、東(中国のこと
=向出の解釈)には君子と号す」(『山家学生式(さんげがくしょうしき)』より)などの伝教大師(でんきょうだいし)最澄の
思想に、「現地での肌感覚」で触れることができた喜び。 2018.10.24
1限目 倫理「新渡戸稲造と内村鑑三の共通点と相違点」、2限目 世界史B「モンゴル帝国の征服活動」。ほぼ100点満点の
授業ができた。「先生と生徒のコラボ」としての授業。生徒たちの学びへの意欲と姿勢が土台。 2018.10.25
津幡高校に2日間出張のため、金沢に宿泊。大豆田に暮らしていた時の行きつけの店、焼き鳥の千草からスナックの
MACHIKOへ。午前様になりつつ満月を仰ぎ見ながら、大豆田から新神田の定宿まで、ギターケースを背負って歩いて
帰った。市民芸術村のマイ・パワースポット(そびえる大木)経由で。 2018.10.26
北信越地区総合学科研究大会の2日目・最終日。公開授業の世界史AとBを参観。歴史上の人物を「あいつ」「こいつ」と呼ぶ
感覚や、風刺漫画に付け加えられた吹き出しに「~あるよ」と中国人のカタコト日本語ステレオタイプを載せる感覚。プリント授業
(板書授業でなく)の大事なプリントに「交渉(元代の紙幣である交鈔の間違い)」の誤字があるトホホ。一緒に参加した国語科の
若い女性の同僚に、地歴公民科の教員の「言葉への感度の鈍さ」を嘆いてしまった。教育観というよりそのベースの部分としての
世界観や価値観、生徒観や人間観に関わることでは? 2018.10.27
金沢の大豆田(まめだ)町で一人暮らしを始めた7年前に、近くの市民芸術村で「羊毛とおはな」という男女のユニットのコンサート
があって、初見で参加した。翌年にも来てくれて、その際には購入したCDにサインを貰い、握手も。ガットギターを中心としたサウ
ンドに、ジャズシンガーの経験も豊富な女性ボーカルの伸びやかな歌声が素晴らしくて、アルバムはPCのデスクトップにショート
カットを置いてしょっちゅう聴いていた。何気なくサイトとブログを訪問したら、千葉はなさん(ボーカルの女性)が2015年4月8日に、
乳ガンで亡くなられていたことを知った。その日、私は金沢の病院で腎ガンの手術(右腎臓全摘)を終えて入院中だった。亡くなる
数日前のブログに、「ワクワクしている。みんなとひとつになれる気がする。だから悲しんでいないし、みんなも悲しまないで」という
ような言葉があった。いのちは一つ(個々人にではなく)であり、一生涯を終えたらそこに帰って行けるのかもしれない。そうだったら
いいのにと思う。「いのちのために」(「ゲド戦記」のテルーの言葉)や「今、いのちが あなたを 生きている」(東本願寺の宗祖親鸞
聖人七百五十回御遠忌<2011年>の御遠忌テーマ)という想いや考えにもつながる言葉だと思う。千葉はなさん、ありがとう。ご冥福
を祈ります。そして、また逢いましょう! 2018.10.28
本が増えてきた(買い戻しが多い)ので、本棚を「一竿(ひとさお)」買った。それで部屋を「ちょい」模様替え。たくさんの本たちが、
「私を手にとって」と秋波(しゅうは)を送ってくる部屋になった。もう、モテモテ。 2018.10.29
午後、県庁に出張。新しい学習指導要領の「総合的な探究の時間」についての説明会。進路課長のポジションで昨年度スタート
させた3年生のキャリア・リハーサル課題探究が、教務主任のポジションの今年度に定着・発展しますように。「創業は易く、
守成は難し」なので。 2018.10.30
職員会議冒頭で、学校長のプレゼンがあった。問い:学校にとってのお客さん(最終的な受益者)とは? 答え:社会・世間 が
中心のパワポ。松任高校の総合学科(普通科に併設)のモットー(基本的方針<を表す標語>、校是、掛け声、心意気)である
「学校の中に社会がある」と共鳴して、私の心も熱くなり胸が潤った。 2018.10.31
~11月~
「悪ガキ正機説」「悪ガキ礼賛」といった考え方(生徒観、教育観、人間観、人生観)についての考察・探究を楽しく続けている。
司馬遼太郎の言葉「子どもの心を持たない大人はつまらない人です」やニーチェの「真の男の中には子どもが隠れている」や
五味太郎の「生物は魂のピークの時に生まれ出る。そして、その高みから落ちないように抵抗するのが生きるということ」、
そして李卓吾(李贄)の「童心論」に通じると思う。私にとっての「星の思想」(ニーチェの「星のモラル、星の友情」っぽく)の一つ
になるかも…。 2018.11.1
これも本校の学校長の職会プレゼンでの言葉。「学校を変革するのは、3種類の人達。① 若者 ② 馬鹿者 ③ よそ者」。
これは4月最初の職会でのプレゼンだったので、学校長の伝えたいことの中心は③のよそ者(新任者)へのエール。それが
今、②の馬鹿者=悪ガキがマイブーム。先日の倫理の授業でも、民本主義の吉野作造や天皇機関説の美濃部達吉を「この
時代(天皇主権の憲法下)では悪ガキとみなされていたチャレンジャー」として紹介。時の権力や支配的な権威・体制を疑い、
それに挑む「悪ガキ」こそが、批判的精神の持ち主として世界を変革してきたということ。「悪ガキ、万歳!」。 2018.11.2
それをスルーすると先生も生徒も楽ちん。でもそれでは教育的にNG。それについて先生が生徒に争いを挑むのではなく、先生と
生徒でそれの了解に挑む。たとえばそれ=授業中に服装・容儀を整えることの意義。そんな生徒指導になれば教育的にベスト。
それの全部が先生と生徒の両者が挑まれている試練としての課題。それを克服することで先生と生徒の両者を成長させてくれる
成長課題。 2018.11.3
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録⑤ 夕食・飲みは倉敷市内の居酒屋にて。地元の食材をふんだんに使った料理に舌鼓を
打ち、2次会の宿(アイヴィースクエアホテルの近くの一軒家貸し切り)での飲みとともに、歴史ネタや地理ネタ、文学ネタなど
で盛り上がった。
比叡山・琵琶湖ツーリング備忘録⑤(ラスト) 比叡山を後にして、琵琶湖の西岸を走る湖岸道路を快適にライディング。敦賀からは
日本海の東岸を走る8号線を沈む夕日の光を浴びながらライディング。実に豊かなる1泊2日だった。 2018.11.4
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録⑥ 朝食は各自…ということで、美観地区の散策も兼ねて宿近辺を歩いた。アイヴィー
スクエアを出ると見覚えのあるファミレスを見つけ、そこに入る。道路を挟んだ向かい側には倉敷市民会館。5年前の5月の
連休中に、ここでTHE ALFEE のライブがあった。その時以来訪れることのなかった倉敷だった。同じ場所を、違う時に、違う
自分になって訪れることの哀しみと淋しさを感じた。ニーチェの哲学「運命愛」を想った。「星のモラル。お前の運命の軌道を
行け。お前に大事なただ一つの戒めは、純粋であれ!」。 2018.11.5
秋晴れのAM、生徒たちを乗せてS先生と車2台でバド部練習試合。旧勤務校の教え子が監督のチームとのゲーム自体も
さることながら、彼とのありふれた「よもやま話」も楽しく、生徒たちとともによい時間をもてた半日だった。 2018.11.6
福沢諭吉の言葉「一身独立して、一国独立す」からの発想。「一人ひとりのチームワークが、そのチームを働かせる」。
チームは単なる集団ではなく、目的と方策(そしてそれが成就する喜び)を共有する大切な組織。土方さん…歳三さん、
あなたの組織論も「アメとムチ」「人間怠け者説」ではなかったですよね。「人間を信じ、胸にうるおいあれ」…ですよね。
2018.11.7
水曜日は倫理曜日。1限目は幾多郎と哲郎、真男と秀雄。5限目は作造と達吉、漱石と鴎外。好きな人、興味深い人を
紹介し説明すること(そしてそれが伝わったこと、受けとめられたこと)のよろこび。授業者のよろこび。 2018.11.8
昨日から新人大会。バドミントン部は、団体戦(男子のみ)2回戦で格上の学校に善戦して好スタート! 2018.11.9
新人大会二日目。ダブルス1番手は目標のベスト32入り。本部席では団体戦決勝戦を間近で観戦したり、気の置けない
知人との「だら話」から真面目な話(教育論など)までの会話が楽しく、有意義な時間に。 2018.11.10
新人大会3日目。「バドミントンにはバッターボックスはない。迎え撃つのではなく、迎えに行き撃て」(全員に)。「王子の
ようなプレー(王になれないかも…という不安がある)でなく、王のようなプレー(自信が思い切りの良さやショットの精度を
高める)を」(シングルス1番手のY君に)」などのフレーズを、私のアドバイス語録に加えた。 2018.11.11
2018年11月11日は、第一次「世界」大戦終結100周年。「世界」史を学ぶ目的の一つは、間違いなく「世界」平和の構築。
「世界」史学習は「世界」平和構築のための一つの有効な手段。 2018.11.12
45歳でNHKを辞めてフリーのアナウンサーに。しかし1年間「無職」になり、ベトナムで日本語教師のボランティア活動。
その日々を『アオザイの国へ』と題した本にする。その後、フジや朝日のテレビで活躍するが、ボランティアで始めたこと
を本にしたらその売り上げで持ち出しがペイしたことの不思議さ。人生には、そんな不思議さがある。」(宮川俊二さんの
講演<加南稲門会>より)。 2018.11.13
就職や専門学校・短大への内定・進学が決まった3年生が少人数の班で、課題探究を始めている。一番大事なテーマ
設定とフィールドワークの訪問先・内容決定の段階で、指導教員(新採2年目。私が教科指導員だった)の若い先生が、
4人の生徒の安易な方向(「専門学校生が行きたい旅行先調べ」的なもの)に迎合的だったのでそれを注意した。結果は…
当初の方向(「福祉の現場でのお菓子や調理の工夫」的なもの)に修正された。4人の生徒は2人が福祉系、他の2人は
それぞれ製菓系・調理系の専門学校に進学する。若い先生にも、生徒たちにも、実りの多い探究活動になって欲しい。
2018.11.14
不言不実行から有言実行へ。有言実行から不言実行へ。4月に全ての教室に掲示した「寺高生のマナー3」に加えて、
いよいよ「寺高生のルール5」の作成と掲示へ。授業倫理の確立(不言実行)を目指した授業規律の確立(有言実行)。
マナー3にはないが、ルール5には罰(ペナルティ)がともなう。少々乱暴でも、あるべき寺高の歴史の扉を開く。「天下
布武」を掲げた信長のように。貴族政治の打倒を訴えた清盛のように。家康や頼朝に渡すバトンをつくるために。
2018.11.15
こんな夢を見た。男の子が二人(兄弟らしい)、歌いながら田舎の道を歩いている。私はそのそばを一緒に歩きながら、
彼らの歌を聴いていた。そして、最後のフレーズに感極まって泣き崩れた。「この物語を ゆっくり ゆっくり 歩いて行って
いつか いつか 自分自身になる」。 2018.11.16
坂本龍馬の命日(そして誕生日)に、世界史Aの授業(中国清朝の洋務運動と明治維新の比較など)でブーツを愛用した
龍馬の写真を紹介し、西洋化が不十分だったため近代化に失敗した清とそれが徹底(国会や憲法を含めたもの)されて
成功した日本の違いと特徴について分かり易く説明できた。この日、無意識的に喪服に近いスーツとシャツを選んで着て
いたことにびっくり! 今年の11月15日の出来事。 2018.11.17
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録⑦ 前日の居酒屋や宿での飲みにも参加していただいた岡山県の文化財関係の
「偉いさん」Uさんと吉備津神社で待ち合わせ。駐車場に一角にある犬養毅の銅像前で、地元人の「犬養ラブ」的な話や、
桃太郎の家来の一人である犬との関連などを説明してもらった。境内では特別に社殿に入ることができて、禰宜(ねぎ)
の方の丁寧な解説もあり、贅沢な研修の時間だった。次は、秀吉の水攻めと「備中大返し(本能寺の変から光秀討伐)」
で知られる備中高松城へ。和睦のための犠牲になった清水宗治の事績が、とても印象に残った。「水攻めまんじゅう」は、
ご愛敬。岡山市内に戻り、歴史博物館と後楽園を観光して帰途に就いた。車中では、映画「この世界の片隅で」の上映
(昨年は「君の名は。」)もあり、地歴公民科研修旅行の幕が下ろされた。寺高到着は0:07! 「1泊3日」の充実!
2018.11.18
久し振りの1日オフの日曜日。読書三昧は、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』の続き。文庫全10巻の2巻を読み終え、
3巻を読み切り、4巻に突入。佐賀の乱で前参議の江藤新平が、大久保利通に敗れて「首にされて晒(さら)される」
までを読了。読書の秋を満喫。 2018.11.19
モンテーニュとパスカルを取り上げ、ルネサンス期に見られた理性万能主義への疑いや反発にともなう前者の寛容の
精神と後者の繊細な精神の大切さと今日的な意義を中心とした倫理の授業を行った。発問と返答の丁々発止がリズミ
カルでアドリブも効果的、エモーショナルな説明の場面でも反応を確かめる余裕があり、白眉と言える授業になったと思
う。(多くの先生たちから)「札付き」とみなされている生徒達も含めた全員が、授業後に椅子を机の下にきれいに戻して
いたこともその証拠なのだろう。「理性も大事だけど心情はもっと大事。ルールも大事だけどモラルはもっと大事」という
考え方を「物語る」授業ができた。モンテーニュの言葉「私は教えない。物語るだけである」にあやかって…。 2018.11.20
中能登町の鹿西高校に出張。1時間前に到着して(させて)雨の宮古墳を訪ねる。4~5世紀の「能登大王(のとの
おおきみ)」の前方後方墳がそのまま眉丈山の頂上(三角点あり)で、七尾湾まで見渡すことができた。鹿西町(旧称)
が「能登のまほろば」だったことを強く納得できた。勤務校のある寺井町(旧称)と同じように! 2018.11.21
寺高研修旅行「吉備の旅」備忘録⑧(今度こそ…最終回) 2日目の研修メニューは造山(つくりやま)古墳。5世紀と
推定される国内で4番目に大きな前方後円墳(国指定史跡)。地元のボランティアガイドのおじさんの名講説(こうぜつ)
は少々長口上で…。ご愛敬と気を取り直して、古墳に向かう。後方部分にある神社の境内に石棺が手水鉢として使用
されていて、石室跡には当時の塗料である丹(に。赤色)が残っていることを見ることができた。昼食は美味しい押し寿
司と熱いお茶で「ご馳走様でした」。 2018.11.22
ある男子生徒との感情のぶつかり合い(前日の授業<しかもパスカル>の振り返りプリントに、別の男子生徒に対する
4 letter words を含む悪口が書いてあり、それを繊細な精神=人間性の土台としての心情への侮辱といったメモを添
えて注意したことから)が授業直前の休み時間に起こり、私がそのまま授業(しかもカント)を始められない精神状態に
なってしまったので、50分の授業時間を全部使って、自分の倫理観や教育観を「人生のレッスン」になったいくつかの重
い経験(二男の自死については意図的にぼかして伝えた)に触れながら「物語った」(モンテーニュの言葉「私は教えない。
物語るだけだ」を昨日の授業で紹介した)。くだんの男子生徒がどう受け取ったかは分からないが、ふてくされたり、机に
突っ伏したりしながらも最後まで話を聴いてくれていたようだ。ここでも本日付で全ての教室に掲示された(講義室などに
は、私が昨日の夜に掲示)「授業マナー3」(挨拶。教材・教具の準備。服装・容儀を正す)と「授業ルール5」(チャイム前
着席。服装・容儀。私語なし。居眠りなし。言葉遣い」の内容とその目的について説明し、放課後の職員会議でも「朝の
マナトレや考査でも、マナー3とルール5を、チーム寺井総掛かりで徹底させましょう」と訴えた。今年の11月22日は、
こんな風に頑張った1日になった。 2018.11.23
「意味や語源で覚える世界史人物名」コーナー、ついに最後ワ行の完顔阿骨打で(一応の)完成! その勢いで、
来週から始まる期末考査範囲に登場する人物名だけを登場順にまとめた「試験対策プリント」を作成した。ずっと
夢観ていた自作教材の誕生だ! これに人物の肖像画や写真、名言などをプラスしたら…。生徒たち、よろこんで
くれるかなぁ。今から配付するのがとても楽しみ! 2018.11.24
フレディ=マーキュリーの命日に、映画「ボヘミアン・ラプソディー」を観に行った。あらかじめティッシュを何枚か胸ポケットに
入れておいて観た。永遠のラブソング「ラブ・オブ・マイ・ライフ」のエピソードで最初にこみ上げ、ライブ・エイドでのステージ・
パフォーマンスの場面では…。その夜は勤務校の同窓会パーティがあり、近くのホテルで宿泊。部屋に持ち込んだアコギ
(もちろん、ブライアン=メイが「ラブ・オブ・マイ・ライフ」を弾く際に使用したエレアコの名器オベーション)で、吉田拓郎の
「花嫁になる君へ」をカポ1で弾き語った後、偶然(必然?)鳴らしたGからEm→Am→…のコード進行で「ラブ・オブ・マイ・
ライフ」を弾き語ることができた。サイモン・アンド・ガーファンクルの「四月になれば彼女は」とともに、もっと練習して「一生もの」
の洋楽レパートリーにするぞ! 2018.11.25
秋晴れの午前中、小松のGSで洗車してもらっている時間に、喫茶フローラとの間の道を散歩。自家焙煎ブレンドの豆300
グラムを買いながら、いつまでも若々しいマスター(2代目?)と時事話(トランプ大統領も登場)。その後はいつもの楽器屋
さんで、4台目になったギター(クラシック)のためのスタンドを購入。帰宅後、軽くランニングで汗を流した後、昼食のスパ
ゲッティに無添加ワイン。午後は、読書も弾き語りも充実し、夕方から母と温泉デート…3連休最終日も、いい1日だった。
2018.11.26
今年度は音楽室の掃除監督を担当している。掃除の終礼後、生徒たちが居なくなってから授業用のガットギターで数曲
弾き語ることがある。3階の音楽室の広い窓から、この季節は秋色に彩られた白山連峰とその麓の景色を眺めながら。
放課後の豊かなひととき。 2018.11.27
西郷さんが「敬天愛人」なら、大久保利通は「為政清明」か。なるほど。孟子と荀子のような。王陽明と朱熹のような。そして
鯰(なまず)温泉での、西郷さんと江藤新平か。これには、江藤新平に石田三成の「頭でっかち」な正義を感じる。 2018.11.28
「感動的でしょ。…カントだけに」。先週末の「お説教」授業以来の倫理の授業。モンテーニュとパスカルの授業を踏まえた
カント哲学の紹介。「お説教」の原因になった、私と衝突した男子生徒の様子は…最後まで顔を上げ、しっかりノートを取り、
質問にもしっかり答えてくれた。冒頭の「おやじギャグ」(照れ隠し?)も含めて、一生忘れない授業に。「人間を信じ 胸に
うるおいあれ」(寺井高校3訓の3つ目)。 2018.11.29
世界史の学力向上方法(学び方ではなく)について。毎回の定期考査ごとに、各国史や地域史の全体(復習中心+αで
予習)を「おさらい」と「先取り」する。たとえば2学期期末考査の出題範囲の中国史が元と明なら、「元と明のことを覚えれ
ばいいや」ではなく、黄河文明からの流れと重要事項を整理すると同時に、清から中華民国・中華人民共和国で中国が
どうなっていくのか、どのように現在の中国につながっていくのかを「ざっくりと」理解すること。それはまるで、好きな歌の
歌詞を忘れないことと同じ。印象的なリフレインがあったり、押韻があったり…。 2018.11.30
~12月~
「これぞ、我が正義」というセリフは、映画「関ヶ原」フィナーレを飾る石田三成のセリフ。授業マナー3や授業ルール5の
徹底を、お願いというより要望(要求? 命令?)しているが、40代半ばまでの自分だったら、「正義のヒロイズム」に自己
陶酔するだけでなく、多くの人たちから反感を買うことによる「正義のマゾヒズム」的な自虐と嗜虐に現実逃避していただろ
うなぁと思う。今は、公的なパフォーマンスとしてメタ認知的に客観視しながら、周りに居る人たちの反応やリアクションを
観察する余裕を持って「投企」(哲学者ハイデガーの造語。人間は未来の可能性に向かって自己を投げかけるように生き
るということ)している。哲学者ニーチェの「積極的ニヒリズムで受動的ニヒリズムを乗り越える」ということか。そういえば
「打って出る楽天主義」「積極的な楽観主義」なんて、大学生の頃、サークルのノートにメモしたっけ。「大一大万大吉」、
ありがとう! 2018.12.1
自作の教育キャッチ・フレーズ第3弾。「KMRK~気持ち明るく~興味・目標・練習・希望」(『やり抜く力 GRIT』
<アンジェラ=ダックワース著>の「やり抜く力を強くする4ステップ」を参考にした)。ちなみに第1弾は「モチ・もち・
めざし モチベーション・持ち味・目指すこと」で、一昨年度の進路指導主事1年目に、就職や進学の面接試験対策と
して掲げたもの。第2弾は「MDJs(エムデージェーズ)サイクル 目標・段取り・実行・修正」。これは昨年度の進路指
導主事2年目で、センター試験の願書を配付した3年生へのスピーチ。…こういうの、好きだなぁ。 2018.12.2
モーリヤック(20世紀のフランスのカトリック作家)著の『パスカルとその妹』を、一気読みした。「小説仕立て」のパスカル
入門書と思いきや、訳者が記しているように「モーリヤック本」(ノーベル文学賞受賞作家の代表作)になっている!。
2018.12.3
朝刊に大久保利通が取り上げられていた(朝日新聞。「文化の扉」)。「羊飼い型のリーダー」という新しい「一蔵どん」像
が提示されていて、興味深かった。「よく人の話を聴き、やるだけやらせ、責任は一切引き受ける」との説明にも納得。
司馬の『翔ぶが如く』…第5巻(全10巻の文庫本)の大久保の渡清の件(くだり)を読み進めながら。なるほど、「為政清明」
のイメージ」にぴったり! 2018.12.4
パスカルを気取って、こんな「断章」をつくってみた。「歴史は私を時間によって一つの点のように飲み込むが、私は歴史を
思惟によって包み込む」。『パンセ』のオリジナルは、「宇宙は私を空間によって一つの点のように飲み込むが、私は宇宙を
思惟によって包み込む」(「考える葦」で始まる断章第348の一部)。 2018.12.5
1年学年主任と「衝突」した。冬休み明けの課題テストをめぐる議論だった。「もう、いいですよ」と彼、「そうなの?」と私。
決戦?は、来週月曜日の校務運営委員会! あるいは、それを受けた職員会議? この項、続く…。根拠補強型信念
(自分の知識やセンスを根拠にして自分の正しさや確信を補強)ではなく、根拠検証型仮説(自分の正しさや確信の根拠
について検証)の議論がしたい。相互承認でなく、相互了解の結論にたどり着きたい。 2018.12.6
She is defferent from other one. は、「彼女は他の人たちとは違う」ではなくて、「彼女はありきたりでない」と訳してみる。
すると、ダイバーシティ diversity 「多様性」に気が付く。 I am defferent from other one,too! 2018.12.7
寺井高校3つの合い言葉(校訓というよりも、生徒と先生の共有するモットー)と新カリ(今の小6生が高1生になる2022年
度から学年進行で実施される新学習指導要領の教育課程)の要点「3つの学び」と育成を目指す「7つの力(3つの柱)」を
リンクさせてみた。
1.知性をみがき、目にひかりあれ
←新カリ3つの学びの1.「何を学ぶ」と
新カリ7つの力の柱の1.「知識・技能」
2.意欲にあふれ、姿にはずみあれ
←新カリ3つの学びの2.「どのように学ぶ」と
新カリ7つの力の柱の2.「思考力・判断力・表現力」
3.人間を信じ、胸にうるおいあれ
←新カリ3つの学びの3.「何のために学ぶ」と
新カリ7つの力の柱の3.「学びに向かう力・人間性等」
なんと、本校の合い言葉(約50年前に誕生)が、新しい学習指導要領のスピリットになるとは…!! ~♪~幸あれ 寺井
寺井高等学校~♪~(本校の校歌の一節) 2018.12.8
7日金曜日の夜は、初任校からの同僚2人と卒業生3人と、山代温泉のお寿司屋さんで飲み会。8日土曜日は、名古屋で
THE ALFEE ライブ。そして昨日の日曜日は、名古屋城観光のウィークエンドで充実の「師走」ならぬ「師遊」。電車では『障害
福祉の父 糸賀一雄の思想と生涯』を、半分読み終えた。「この子らに世の光を ではなく、この子らを世の光に」の福祉観は、
ずっと私の教育観の通奏低音。2018.12.10
「何を どのように 何のために」(新カリ3つの学び)取り組むのか。何=冬休み明けの課題テストやキャリア・リハーサル
課題探究。どのように=「チーム寺井」で組織的に(総掛かりで、足並みそろえて)。何のために=生徒の力(新カリ7つの力)
を高めるために。そして、我々教員の力(教育力)を高めるために。 2018.12.11
「介護の仕事の3Kは、よくないイメージの『きつい・きたない・危険』ではなく、生きがい・やりがいを支える『感謝(感謝される)・
感動(感動される)・可能性(向上する人間性)』(福祉基礎の授業での養護施設の職員の方による講話から)。 2018.12.12
映画「十二人の怒れる男たち」を、3年倫理の授業で鑑賞した。映画の内容に感銘。生徒たちの真摯な鑑賞態度に感動。
18歳のスラム育ちの青年の無罪を、一期一会で互いに名乗ることもしない陪審員たちが、主体的で対話的に深く(新カリ
の「どのように学ぶか」と同じ!)考え、協働的に立証していくヒューマニズムの素晴らしさを描いた名作古典。でも、一番
心を掴まれて涙を誘ったのは、父と子の間の愛憎…。「人間を信じ、胸にうるおいあれ」。 2018.12.13
世界史Aの授業での「思考実験」。孫文の三民主義(民族主義・民権主義・民生主義)を、当時(清朝末期の1905年)の
中国から、今の沖縄県に置き換えて考えてみようと、生徒たちに促した。実感や共感をともなう把握と理解になったようだ。
2018.12.14
無料招待券をいただいたので、金沢駅前の県立音楽堂にオペラ観劇。その後は大豆田の居酒屋「いいとこ鳥」へ。
店内に掲示してある社長の手書きの言葉(モットーや合い言葉?)に、改めて「いいなぁ~」と思い、動画と静止画像で
撮影。来春には就職していく生徒の多い3年倫理の授業で、パワポにして紹介したい! たとえば…「ウサギはカメを
見ていた。カメはゴールを見ていた」「俺はいいけど、YAZAWAはどう言うかな」…。素敵すぎ。
今年初の本格的な雪降りに、代行タクシー1時間待ちと言われて、スナック「MACHIKO」へ。ママの手描きのイラストが
メインの店のチラシをもらって、自宅の部屋に飾った。「よいお年を~」と言葉を交わして見送ってもらったのも、うれしかった。
2018.12.15
金沢で定宿になったビジネスホテルのカウンターで、降る雪を眺めながらマスターとお喋りしながら手作りの朝食。
コーヒーの美味しいことと言ったら…! 午前中の部活は、生徒の人数が少なかったので11時までとした。久し振りに、
フットワークを含めた全てのメニューに参加し、最後は正規ポイント21点3ゲームでダブルスのゲーム練習。ワールド
ファイナルツアーでの、桃田や奥原を筆頭とする日本勢が勝ち上がっているニュースもうれしい、「バド三昧」な半日
だった。…でも午後は上半身ほぼ全体筋肉痛で…、読書と居眠りを行ったり来たり…。 2018.12.16
勤務校の合唱部の生徒たちが出演する、石川ユース合唱コンサートに行った。前の勤務校で一緒だった合唱部の
顧問のF先生(一緒に転勤になり、今は別の高校に勤務。全国総文で何度も優勝?)が指揮する演奏が素晴らしく、
何度も頬を濡らしてしまった。不思議なことに気が付いた。休憩時間にむずがったり、泣いたりしていた幼い子ども
たちが、合唱が始まったら、最初から最後まで静かに集中している! 人間の声の重なり合い、豊かな感情を伴い、
全身の表情もたっぷりなその演奏は、心とかいのち(魂)に届いて響くのだろう。「第九」でなくても、歳の暮れには合唱
鑑賞? 来年も行きます! 2018.12.17
職員会議で、1年学年主任と冬休み明けの課題テストをめぐるバトル(伏線は、12月10日職員室での1対1)。「やぶ蛇」
だったり、「パンドラの箱」を開けてしまいかねない発言(私の考えでは、本校の「困難さ」の最大の原因にメスを入れざる
を得なくなるという意味で。また、職業倫理にも関わる教育観や子ども観の表明という意味で)だったことに、彼は気が付
いているのだろうか? 教頭の「援護射撃」に感謝。校長の「劣勢側をフォローしつつ、双方立てるソフトランディング的
まとめ」には「流石(さすが)」。 2018.12.18
昨日から1泊2日の人間ドック。読書も進み(『翔ぶが如く』第6巻と『自分の中に歴史を読む』(阿部謹也 著)を読破。
『「教養」とは何か』(阿部謹也 著)も半分読了)、体調も「お墨付き」(腎機能は去年よりも向上!)をもらえた。「今、
いのちが わたしを 生きている」。いざ、「よく」生きめやも! 2018.12.19
今日の朝刊(朝日新聞)に、チームメンバーが集まる会議などの場で、批判する・批判されることの大切さについて、
歴史社会学者の小熊英二氏が分かり易く書いていた。「ある物体の正体を探るとき、『あれは円だ』と決めつけるのは
危険である。『あれは円ではなく三角だ』という批判を取り入れないと、『実は円錐だった』という真実に至れない。
…人間の認識は限られたものだから、互いに批判を交わし合わないと、本当のことはわからないのだ。」と。なるほど。
2018.12.20
2006年に亡くなった阿部謹也(「社会史」学者。中世ドイツ史が中心)の『自分の中に歴史を読む』を再読(初読は
初任校で20代の頃)して、「解った」(アベキンの「わかる」は、これ。数学の「解(かい)」にも通じる?)こと。
1.E.H.カーと双璧の歴史家。「歴史とは、現在と過去との対話(現在を生きている私たちは、自分たちの過去を、
個人として、同時に一人ひとりがメンバーであるチームとして、主体的に向き合い、解ることによって、未来への
道を構想し、未来を拓くことができる)」(E.H.カーの『歴史とは何か』より。括弧の中は、私の解釈)と「私にとって
歴史は自分の内面に対応する何かなのであって、自分の内奥(ないおう)と呼応しない歴史を私は理解することは
できない」(アベキンの前掲書より)。両者の共通点は、「対話」。カーは現在と過去との対話、アベキンは歴史と
自分の内面との対話。
2.司馬遼太郎と双璧の物書き。いわゆる「作家センセイ」ではないシバリョウと、「学者センセイ」ではないアベキン。
2018.12.22
朝日の朝刊で、「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」(井上ひさし)の言葉に久し振りの再会。
伊能忠敬を描いた『四千万歩の男』や、映画にもなった『父と暮らせば』を思い浮かべる。前者は忠敬の生き方に仮託した
人生論、後者は…ヒロシマに炸裂した核兵器の禍々(まがまが)しさを背景とした人間の生きるかなしみとよろこび、弱さと
強さを「やさしく、深く、面白く」心に届けてくれる作品でした。もっと、見習わなきゃ! 2018.12.23
洋楽のアルバムを買うのは、本当に久し振り。しかも、10月の地公科研修旅行(吉備の旅)のバスの中で、初めて聴いた
CD。カントリーやロックに加えて、レゲエやラップ音楽の要素も摂り入れた楽曲(なんと飾り気のない、素直なラブソング
たち)の数々が、アコースティックサウンドを中心に演奏されている。アルバムタイトルは「 know. 」。アーチストは、41歳の
米国人ジェイソン=ムラーズ。さながら「瑠璃色に輝く精巧なガラス細工のようなヴォーカル」。先日、自身がバイセクシャル
のLGBT(性的少数者)であることを公表したとのこと。マイ・ベスト・チューンは、「 MORE THAN FRIENDS 」。楽しかった
吉備の旅に連れ戻してくれる、「タイムマシーン」みたいな歌。もしかしたら、ザ・ベスト・イヤー・オブ・マイ・ライフの今年を
締めくくるクリスマス・プレゼント? 誰からの? きっとそれが、サムシング・グレート。 2018.12.24
去年から始めた、「校内クリスマス・ダブルス大会」の午後。チャンピオンシップで「 We Will Try. ~挑み続ける~」(部旗)を
合い言葉にして頑張っているバドミントン部だけど、1年に1度の「ゆる部活」。サンタさんのプレゼントを賞品にして、今年も
盛会! 2018.12.25
「6W1H」という考え方に出会った。「いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ」の5Wと「どのように」の1Hに、 Want 「学びたい」を
プラスしたもの。新しい学習指導要領の「7つの力」の5番目に謳(うた)われている「学びに向かう力」や、「3つの学び」の3番
目「何のために学ぶか」に通じる授業観・教育観といえるだろう。出会わせてくれたのは、「出藍の誉れ」K.K.先生(同業者で
「同行」者)。何か・誰かの引用? オリジナル? いずれにしても、うれしい! 2018.12.26
握手を求めたら「こんで、いいことあるよ」と。別れ際には「元気でおらんといかんよ!」。初任のD高校と次のK高校の両方で
お世話になった、仲良しのMさん(D高校愛にあふれた好人物)が事務長として迎えてくれた。 …涙が出そうになりました。
2018.12.27
28日が体育館停電になるので、練習納めのバド部。今年は、12月8日に県高体連創立70周年記念式典で感謝状(25年間、
バドミントン部専門委員を務めたこと…だと思う。だって私以外の方々は、「全国区」の名だたる指導者)の盾をいただいたこと
もあったので、感慨深い打ち納めだった。 2018.28
うっすらと積もった雪や路面の凍結に気をつけながら、仕事納めに出勤。午前中は、世界史Aのパワポの修正(特に戦後史を
パワーアップ)、午後は、教務関係の細々とした仕事をこなし、デスクとデスク周りを「小」掃除して17:00帰宅。去年の仕事納
めは、進路指導課のスタッフや3年担任と一緒に、ワイワイ言いながら「中」掃除して「よいお歳を」と締めくくったことを懐かしく
思い出した。GOOD TRY で取り組み、少しは GOOD JOB も遺せたと思う1年でした。来年も GOOD TERAI のために、頑張り
ます! 2018.12.29
12月29日から1泊2日で、年末恒例の THE ALFEE 大阪城ファイナルコンサートと、梅田の古書店での買い物。前者は初の
立ち見席(会場は超満員!)で、まさに sweat and tears の約3時間半。後者は音楽関係と美術関係(佐伯祐三とモネの展
覧会図録が…戻ってきました)と、小説(高野悦子さんの『二十歳の原点』。夕食後、一気読みしてしまった! ほぼ20年振り
の再会>など)・新書(弓削達氏の『ローマはなぜ滅んだか』など)、手放した本の買い戻しがたくさんできてよかった。あと、
職場用のシャツを1枚新調。これも楽しみ。 2018.12.31
~1月~
母と二人で、母屋の正月準備を終えた後、洗濯と簡単な掃除を済ませて、HPの更新(地名の語源まとめが、「カ行」の地名に
突入)と今年最後の読書(阿部謹也氏の『「世間」とは何か』の続き。吉田兼好と夏目漱石の共通点としての「世間を批判する
隠者のまなざし」についての考え方が面白かった)とギター(ネットで入手した谷山浩子の弾き語り用楽譜<復刻版!>で
「ピエレット」<心の一曲!>のコピー始めなど)。
デスク周りの片付けをしていたら出てきた「詩想メモ」があったので、ここに形にしておきます。
たなごころ(掌。てのひら)には 心が入っている
だから あなたの手に触れるのは あなたの心に触れること
あなたと手をつなぐのは あなたと心をつなぐこと
あなたと手を合わせるのは あなたと心を合わせること
ひとり 合掌した指先をまるく下げて 両手のひらの中に空間をつくると…
ハートの形になった!
ちょっと甘過ぎ…。 ま、いっか。正月(いつも、前日のことを記しているのがこの「脚下照顧」なので、今は元旦の9時17分)だし。
2019.1.1
自分を含めた、母にとっての5人家族が集まる恒例の元日「飲食会」(5月の連休中とお盆と正月の年3回)。午後1時スタートで
夕方までの約半日、それぞれの近況を話したり、テレビ番組の内容や出演者にツッコミを入れたり。たった8年前には総勢9人
だったこと、一人逝き、二人が去り、父が一昨年逝ったことを、みんなが心の傷として共有しながら…。「優しくて哀しくて 人は誰も
愛し合うのさ」( THE ALFEE 「シンデレラは眠れない」の一節)。さあ、今年も、みんな、「それぞれ」頑張ろう! 「マイ・ファミリー
愛を残して 旅に出ろ」(吉田拓郎「マイ・ファミリー」の一節)。 2019.1.2
HP更新・読書・ギター、那谷寺に母と初詣・粟津温泉の総湯に初湯。帰りの車中で母が、「今、言うとくけど。私、死んだ時の葬式
代用の貯金通帳つくってあるしんね」。「そっか、わかったよ。ありがと」と私。この日の就寝前読書は、アン=モロー=リンドバーグ
(大西洋横断初飛行のリンドバーグ夫人。自らも飛行士)の『海からの贈物』の「つめた貝」の章。これも「還ってきた本」の一冊。
「心の一冊」。 2019.1.3
J.H.エリオットの「…過去を当時の人の眼で見て、経験すること」という考え方に、これまでボンヤリ思ってきたことを明確にする
ための「補助線」をもらいました。『歴史ができるまで――トランスナショナル・ヒストリーの方法』をネットで注文しました。これで、
三位一体。E.H.カーの「歴史は、現在(未来も)と過去との対話」と、阿部謹也の「歴史は自分(の内面)と過去との対話」にプラス
した「3つの補助線」。J.H.とE.H.の「H」が、History のHに見えたりして…。以上、K先生へのメール文章の一部から。J.H.
エリオットの前掲書を読み終えて。 2019.1.4
仕事始めとバド始め(もちろん部活)のフルタイム。どちらも臨機応変のアドリブが効くようになりました。「段取り八分、二分アドリブ」
が理想? 課題や取組の内容にもよりますが…。うまくいったり成果がみられた際のよろこびや充実感の大きさに比例する? 注意!
「アドリブ=いきあたりばったり」にならないように。 2019.1.5
ある日の世界史の授業その1。私「オタワ会議のオタワはどこの国の首都かな? ヒントは日本からとても遠い国。はい、Aさん」。Aさん
「えーと、わかりません」。私「とても遠い国だから、はるか…」。Aくん「…彼方。カナダ!」。私「大正解!」。ある日の世界史の授業その2。
私(「市場経済」と板書して)「この言葉、どう読むかわかる? 『いちば』とは読まないよ。はいBさん」。Bさん「『しじょう』です」。私「オッケー!
しじょうに(非常に)よろしい!」。 2019.1.6
冬休みの読書の締めくくりは、『スパルタクス』(ハワード=ファースト著)第7巻。1960年公開の映画「スパルタカス」の原作。監督スタンリー
=キューブリック、脚本ドルトン=トランボ、そして製作兼主演カーク=ダグラスのインスピレーションやイマジネーションの源泉がこの一冊。
構成の妙もあり、楽しめたし、勉強になった。 2019.1.7
失点も駆け引きのために必要。そしてプラマイプラで勝利する。…バド? 授業? 恋愛? 生きること全部! 2019.1.8
「伝わらなければゼロですから」とは、本校学校長の決まり文句の一つ。その実践が今年三学期の始業式での生徒たちへの話。パワポと
ワイヤレスマウスを駆使した「プレゼン」スタイル。内容は…アニメ「一休さん」(第9話「元旦の門松は冥土への一里塚 めでたくもあり めで
たくもなし」をモチーフに、戦乱の世にあって享楽に逃避する人々への一休さんの醒めた視線を感じさせる「大人っぽい」話)を効果的に使い
つつ、自分の両親から20代祖先をさかのぼって、「今、ここに、自分自身として」生きていることの奇跡的な素晴らしさに心を向けさせるスピ
ーチだった。 2019.1.9
「北が上になっている地図を見て、西の方角が右なのか左なのか分からんことが、頭悪いんじゃないんや。それが必要だとわかっとるのに、
分かるようになろうとせんことが、頭悪いんや」(世界史Aの授業にて)。 2019.1.10
スルーしなかった。黒板に描いた地図上のブリテン島を指し示し、この国がイギリスだと答えられなかった生徒に厳しく対応した。
迎合しなかった。冬休み明けの課題テストで22点しか得点できなかったことをネタにして笑っている生徒に、「部活だったら、大会に出られない
ということなんだ!」と厳しく対応した。
「イギリスが答えられないことや22点という低得点自体が、頭悪いんじゃないんや。それが必要だとわかっとるのに分かるようになろう、高得点
取れるようになろうとせんことが、頭悪いんや」(今回は、特進クラスの生徒<受験で世界史を使う可能性が大きい>が中心の世界史Bの授業
にて)。 2019.1.11
「先生、先生に手紙書きました!」と廊下で呼び止められてもらった手紙は、国語の授業の課題として書いたとのこと。「拝啓」で始まる便せんの
丁寧な手紙文の中に、「先生の授業では、ただ人物や用語を暗記するのではなく、歴史や生き方、起源をふまえた中で、様々な資料とともに先生
独自の見解も交えて語句などを教えてくださる。」「生徒一人ひとりをしっかりと見ていて、悪い部分は恐れず注意する姿は、本当に立派だと思い
ます。」「先生は職業教師などではなく、向出研司という一人の教師として、倫理の授業を通して私たちを精神面でも指導なさっているのですね。」
などの、とてもうれしいメッセージが認(したた)められていた。襟(えり)を正して、「今より一つ上」目指してこれからも頑張ろうと思った。Tさん、
本当にどうもありがとう! 2019.1.12
ある日の放課後、掃除(音楽室担当)の時間での生徒との会話。「Kくん、偉くなったなあ。先生(私)と喋っている時に、敬語を使ってないね」と
冗談めかした私の一言に、「先生、俺の言葉には愛がこもっているからいいんだよ。先生への愛情が」。 2019.1.13
『音楽を愛する友へ』(フィッシャー著 佐野利勝訳。付録に「音楽の道徳的ちからについて」<ブルーノ=ヴァルター>)を一気読みし、その勢い
で『新・音楽の歴史』(柴田仁著)を「バロック音楽の時代」まで読んだ。特に前者のそこかしこに、繰り返し観ている音楽アニメ『クラシカロイド』へ
の影響を発見できたのが楽しかった。あと、世界史(学習)と音楽(演奏や鑑賞)の親和性とか。そして夕方には、オベーションの弦を張り替えて
小一時間弾き語り。S&Gの「四月になれば、彼女は…」や優希の「ピリカ」などの演奏に、今日の読書のよい反映があったみたい! 前者から
の引用で締めくくると、「技術と機械化が完全な発達をとげた今日の時代にあっては、ただ単に純粋にピアノ技巧的な意味で上手に演奏された
ピアノ曲などというものは、もはや何の意味をも持っているものではありません。ただ、あなたの人格が、そこに創造的に参加するところの、精神
的に体験された芸術のみが、ひとの心に呼びかけ、影響をあたえ、そして人格をたかめるのです。あなたがたはなにを措(お)いても、第一に自分
自身へと到達せねばならないのであります」。 2019.1.14
誕生日は、先日生徒(3年生。倫理の授業の生徒)からもらった手紙の返事を書いたり、宮澤賢治(新潮文庫で刊行されているものを、まとめて
買い戻してあった)の詩集『春と修羅』を読んだりしていました。午後には、本校を会場に3校での練習試合を取り仕切りつつ、ゲームの後には
生徒一人ひとりの課題を見つけてアドバイスしました。ギターはストローク奏法だけでなく、アルペジオなどのフィンガリング奏法(ストロークでも、
ノーピックですが)でも「立ち弾き」が当たり前になってきました。膝も使えるので、「座り弾き」よりも、リズムが安定します。あ、これってバドミント
ンと同じですね。「研司リ・ミーツ賢治」で、賢治ワールドに浸りながら眠りに就きました。 2019.1.15
昨年度から始まった3年生の課題探究(キャリア・リハーサル)のグループ内コンテストに参加した。専門学校グループの5つの班の発表だった。
選ばれたのは、「福祉と食べもの」が探究テーマの19班。私も副担当者として、テーマ決めの際に関わった班。全ての班の発表が終わった後の
全体講評で、「伝わらなければゼロですよ」というU校長の「先生の先生」としての厳しいだけではなく励ましの言葉を紹介するとともに、このキャ
リハが2年目の今年度も「プラマイプラで成功」したことへのうれしさを伝えた。 2019.1.16
忙しくしている時こそ、「為政清明」。疲れている時こそ、「敬天愛人」。LIFE (いのち、人生)の NEEDS (期待、要求)に応えて! 2019.1.17
今日の倫理の授業は、社会主義。去年、公開された映画「マルクス・エンゲルス(英題は「YOUNG KARL MARX)」を観て私が考えたことを紹介した。
「マルクスの言う『世界を解釈するのは目的ではなくて、世界をよりよくするための手段』という考え方が興味深かった。つまり『社会を批判することも
それ自体は目的ではなく、社会をよりよくするための手段』ということでは?」。 2019.1.18
8時過ぎに遅く帰宅したら、玄関にキスの天ぷらとホッケの照り焼きが置いてあった。母屋の母の携帯に電話したら、昨日隣にオープンした「さかな
惣菜店」で、夕方、2割引になったものを買ってきたとのこと。野菜炒めに卵と一緒に入れて、蒸して温めたキスとホッケの美味しいこと! 店内で
注文してその場で料理してもらい、イートイン(飲みも?)が可能とのこと。夕方6時閉店ということだけど、近いうちに母と入ってみよう。 2019.1.19
ほぼ1日使って、2月上旬に迫ってきた推薦入試の要項の原案を完成させた。3月の一般入試の要項と様式をそろえることができた点が、グッジョブ
になったと思う。さて、20日の日曜日から1泊2日で東京だ! 久し振りの東海道まわりの往復、電車の旅。そしてメインは、およそ20年振りのムンク
展! 浅草演芸場の寄席も楽しみ! センター試験の世界史B分析とこのHPへのアップは、明日の夜にします。 2019.1.20
向出 研司を『「ムンク」アイデ ケ「エドゥアルド」ンジ』と、無理矢理名前を重ねるくらい愛着の高いムンクとその作品群。最終日で長い列を並びなが
ら、3時間以上かけて、じっくり観ることができた。一番好きな「別離」に再会し、一目惚れした初見の絵もあってうれしかった。それで、浅草演芸場は
あきらめて、宿近くの居酒屋で、図録や絵はがきをテーブルに拡げながら、美味しい時間を過ごした。翌日、月曜日の神田神保町の古書めぐりも、充
実! 養いし、この英気。今年度の締めくくりに、活かしめやも! 2019.1.22
3年キャリア・リハーサル課題探究、全校発表会でフィナーレ。様々な「難」条件のもと、これまでつくりあげてきた3年学年団と進路指導課の皆様、
お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。 2019.1.23
「向出さんは、仕事は速いけど、ミスが多い」。こんなふうに、柔らかい口調だけどズバリと注意されたことが懐かしい。2校目の勤務校でバドミントン
部の顧問としてご一緒(初任校の1年目もそうだった。私の妹が高校時代、部員としてお世話になった)させていただいた敬愛するM先生(当時、教務
主任。私は課員)の「優しくて厳しいアドバイス」が…。 2019.1.24
「率先垂範的効果」と「ピグマリオン効果」の2つを信じて、毎日の教育にあたる。前者は、「教化より感化」を意識すること。後者は、生徒のことを「あ
いつ」とか「あいつら」とか呼ばない(思わない)ことから始めたい。 2019.1.25
「簡にして要を得る」インストラクションがプロの仕事。U校長の職員会議冒頭の言葉。井上ひさしの「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深い
ことを面白く」とセットにして、座右の銘(「いつもそばに書き付けておき、戒めとする文句」という意味…だったんだ!)にしたい。 2019.1.26
朝起きたら、20センチくらいの積雪になっていた。先日オープンした隣のお魚総菜屋さんが、家の車庫と庭の前を除雪車で除雪してくれてあった。部
活から帰って、お礼を兼ねてお隣さんにお買い物。海鮮丼とあじフライなどを買って、昼から缶ビールとグラスワインで雪見酒と洒落込んだ。
2019.1.27
U校長が先日の職員会議で提示した「『ソバニイルヨ』(長谷川泰 著 2017年 発行)プロジェクト」に応えて、午前中に一気読みした。「人間的に生き
るとはどういうことか?」の問いに、宮澤賢治ワールドの、水木しげるの世界の住人(前者なら動物、後者なら妖怪。「人間以上に人間的」な彼らを映
し鏡にして、人間の哀しみやよろこびを表現)のように「電池が切れたらサヨウナラ」のロボットUGが答えてくれている。家族や学校を舞台に、生きる
ことや学ぶことの意味や価値について、それこそ「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」「簡にして要を得て」伝えてくれるチ
ャーミングな1冊。プロジェクトの内容は、学校が『ソバニイルヨ』を40冊購入するだけでなく、先生たちが自分で買って読んだ後、学校に寄付すること
で80冊近くの蔵書とし、クラス単位や学年単位などの授業やホームルーム活動で活用するというもの。今日、第1号(?)の寄付者になる。 2019.1.28
just meet again は、偶然でなく必然? time travel としての読書や音楽、バイクツーリング。再会して、取り戻す(というより、眠っていたものが目覚
める?)のは、たとえば新学習指導要領で謳われている「学びに向かう力」。 2019.1.29
「その歴史上の人物やその歴史的な出来事を知らないと、その人物のような悪やその出来事のような不正義が、再び登場したり行われたりすること
がある。だから今日の授業は、みんなが一生忘れない授業にしたい。今日の授業のテーマ・クエスチョンは、『ヒトラーは、どのようにして民主主義を
破壊したか?』です。」(世界史Aの授業にて)。 2019.1.30
ニーチェ哲学の積極的ニヒリズム(虚無主義)と、私の造語(大学の頃、思いついた)である積極的楽観主義(打って出る楽天主義)をセットにして、ネ
ガティブなニヒリズムとネガティブな楽観(楽天)主義を乗り越えていこう!(倫理の授業にて)。 2019.1.31
~2月~
初任校の校訓が「自主自律」だった。その言葉を刻んだ校庭の石碑に、ある晩、思い余って、ドロップキックしたことを思い出す。「やんないんなら、言
うな」という気持ちで。両足首を石碑に、腰を地面にしたたかに打ちつけて、とても痛かった。さて、今の勤務校の校訓と学校の(生徒や先生の)実態
は…? 2019.2.1
「今日の先生の授業の裏テーマは、『極端な左右はNG』です。」で始めた世界史Aの授業(日本のファシズム化と日中戦争がテーマ)。深刻な社会不
安を背景にした、極左と極右の台頭。極左の共産主義を恐れた人々が極右のファシズム勢力を支持するようになり…。「毒を以て毒を制す」のはず
が、「両方の毒で中毒死」。そんなたとえ話で伝えた、「自分の頭で考えて、自分で決めること」の大切さ。 2019.2.2
今週は、放課後の部活に行けなかったので、先週の土曜日以来、久し振りの部活。中学校ではソフトテニス部で、バドミントンは高校始めの1年生男
子のラケットワークが、先週と比べて格段に良くなっていた。「オッケー、オッケー! すごいぞ!」と、みんなの前で誉めた際に、彼が浮かべた誇らし
い笑顔を見て、部活指導の喜びを改めて感じた。「知らなかったことを知る、わからなかったことがわかる、できなかったことができる」ようになること
のよろこびは、「人間の2大いいところ」の1つである好奇心が充たされること。そしてもう一つは、自分自身を成長させたいという向上心。「二つのK心
(K.K.❤)」に気づいて、それらを発揮するよろこびが学ぶよろこびなら、それをサジェスト(示唆)やインストラクト(順序立った説明)などでサポートし
て、一緒によろこべることが教えるよころび。 2019.2.3
毎年恒例の耐寒継走(駅伝)の半日(午前)。今年のバド部は、男子1チームと応援の女子1名で参加。寒い中、力走するとともに、応援も頑張って、
チームワークも発揮していた。いいチームです。 2019.2.4
年末に活けた梅の枝。いくつか開花して、玄関に春の香りを灯してくれる。気温10度越えの立春の朝に。 2019.2.5
1階は、リビング兼キッチン。カーペットは敷かず、板張りフロアーそのまま(一部、葦簀<よしず>の茣蓙<ござ>)の10畳部屋。スタンドに立て掛け
た4台のギターに、囲まれて暮らしている。楽器って、楽喜・楽希・楽気、そして楽木…森から来てくれたんだ! 2019.2.6
「世界史の時代区分。欧米以外の地域には、古代・中世・近代の三区分は当てはまらないのでは?」といった内容の質問メールが届いた。今、大学1
年生として史学科で学ぶ、勤務校での教え子からのメールが。「お、ついに来たな」と腕まくりして回答の準備に入る。腕が鳴る! 2019.2.7
教務課業務が一山越えて、久し振りのホームシアターと映画。先日購入したDVD「母と暮らせば」(山田洋次監督作品。吉永小百合、二宮和也「響演
」)の鑑賞。…2回連続で約4時間、魅了された。「父と暮らせば」(黒木和雄監督作品。原田芳雄、宮沢りえ「響演」)とは全く異なるフィナーレ(本質的
には、一致? 確実に、両作品のラストの感興は響き合っている!)や、子ども達の描き方(「子どもだけに…が見える」という演出)に涙腺が何度も
緩んだ。「父と暮らせば」を、金沢歌劇座(もと観光会館)での上映会(入場無料)で、たくさんの人達と一緒に、声に出して笑ったり、すすり泣いたりし
ながら、みんなで観たことを思い出す。今の映画館ではなかなか味わうことができない、素晴らしい「映画体験」だった。原作者の井上ひさしさん、まさ
に「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」というあなたが大事にしたお考えの通りですね。 2019.2.10
「お父さんが倒れて入院した年齢(とし)になった」と78歳の誕生日に、家の近くの居酒屋でグラスを合わせた後の母の一言。何か、自分に言い聞か
せているような言葉。「誕生日には、親父から何かプレゼントとかもらっとったん?」と、今日用意したいくつかの質問の1つを投げ掛けたら、「ううん、こ
んなふうに、家の近くのお寿司屋さんとかに連れてってくれただけや」と、今度は幸せそうに少し笑いながら答えてくれた。(もっと) Happy (になってね
) birthday ! 2019.2.11
作業着ならぬ「授業着」として、スーツを2着買った。どちらもゆったり着られて、落ち着いた感じのスーツ。これを着て、世界史や倫理を語る…楽しみ
! 2019.2.12
「理解を重要視するあまり、定着がおろそかになっている」。「定着が理解を生むことがある」。10月の模試結果を受けて、少々厳しい態度と言葉でそ
れらを伝えた。それが1月最初の授業。去年まで授業の結びとして行ってきた「ウルトラ80」(2文・80字で振り返りまとめる小論述)をやめて、その日
の授業内容の一問一答プリントに取り組ませている。「新」3年生の世界史B(世界史が受験科目の生徒がほとんど)選択者の、それからの頑張り(
努力と工夫)がもたらした1月の模試結果が届いた。…過去、最高の好成績だった! 2019.2.13
♪~雪の降る夜は 楽しい ペチカ~♫。注文していたスピノザの『エチカ』(岩波文庫。上下巻)が届いた。考査前で部活が休みの今週末、哲学書に
浸ります。♪~雪の降る夜は 楽しい エチカ。エチカ 燃えろよ 燃えろよ エチカ~♪。 2019.2.14
今年度ラストの定例職員会議の冒頭、学校長が言った。「授業から始めましょう」。本当にそうだと思う。「自分の授業から」というよりも「自分達の授
業から」という意味で。「自分ごと」というよりも「自分達ごと」として。「石川の子ども達のために、本校で頑張りましょう」。 2019.2.15
「こころ」。人の心って、「こ」好奇心と「こ」向上心と「ろ」ロマンスの3つでできているのでは? 人間のロマンスは、恋愛だけでなく友愛も大事。見つめ
合うことも大切だけど、同じ夢や理想を見つめて進んでいく同志愛も。K❤+K❤+ロマンス❤の3つの心で、いき(行き・生き・逝き)ましょう!
2019.2.16
「アプリの違いというよりOSの違い」というわかりやすい比喩で、スピノザの哲学ワールドを解説する國分功一郎氏(哲学者)のテキスト(「NHKテキス
ト 100分 de 名著」)を参照しながら、『エチカ』を読み始めた。「符合した!」と思える箇所などに、傍線や書き込みをしながら。「人が善に向かうのは
、道徳として善が求められるからではない。人が善を行うのは、善を行うことが人のエートス(ギリシア語の「居場所。習性」。英語のエシックス「倫理」
の語源)として居心地が良いからなのである。」という文章は、岩波文庫『エチカ』の畠中尚志の訳を、自分なりに解釈した書き込み。アリストテレスの
倫理的徳(習性的徳)や、途上感を重要視するプラグマティズムや実存主義にも通じる、大事な考え方だと思う。何にとって大事かって? 人がより
幸福に生きるため、そして世界がよりよくなるために。 2019.2.17
楽曲との出会いと関係は、それを聴く→一緒に歌う→ギターで弾き語るの3つの段階(ホップ→ステップ→ジャンプ)で深まる。去年10月の地公科研修
旅行(吉備の旅)のバスの中で、初めて聴いたジェイソン=ムラーズの「 MORE THAN FRIENDS 」とジャンプの出会いを果たした。たとえて言えば、
MORE THAN FRIENDS の関係に…❤。 2019.2.18
出さないと叱られる宿題だけの勉強には、○○○が無い。それはまるで、達成しないと辞めさせられるノルマだけの仕事には、○○○が無いのと同じ
。○○○が有る勉強とは、宿題以外の学習。たとえば、お気に入りの問題集を進めていくとか、自分なりの覚え方(語呂合わせなど)を工夫するとか、
友だちと問題を出し合うとか。それはまるで、ノルマ以外の仕事。たとえば、…。
問=○○○に入る3文字のカタカナ言葉とは、何でしょうか?
答=ロマン
勉強や仕事に限らず、命を生きる、人生を生きるということ自体に、ロマンを持ちたい! 2019.2.19
お世話でなく介護。お世話(迎合)でなく教育。とにかく何でもやってあげるのがお世話(迎合)。その人(たとえば介護施設の利用者)が、少しでも自分
の力や考え・感情を発揮して、食事したり立ち上がったり歩いたりできるようになることを目指すのが介護。その子ども(たとえば高校の生徒)が、少し
でも自分の…(以下、省略)のが教育。 2019.2.20
今年の2.26は、昨年度のセンター世界史97点(これまでの教え子で最高得点!)で、現在、大学1年生のSくんが私に会いに来てくれる。先日はメ
ールで、「世界史対話」ができた頼もしいチャレンジャーに会える。楽しみ! 2019.2.21
学校の現状と生徒の実態を踏まえた上で、目指す目標と改善の方策を設定し、努力と工夫とチームワークを発揮してそれに挑んできたつもりだった
が…。「イデア(理想)に向かう」向出(ムカイデア)は、現実(現状や実態)を棚上げして、周囲にひとりよがりな理想を押しつけながら暴走(しかもそん
な自分の姿に酔いしれながら)していただけ? 否! こんな時こそ、孔子先生のお言葉「人の我を知らざるを憂えず。我の人を知らざるを憂う」。もっ
と(正しく)人を知らなきゃ! MUKAIDE には AI 「愛」があるんだし、無かったら…になってしまうし。 2019.2.22
このアナロジー(類比。AとA’<Aと似ているところがある事物>を比べることで、Aの特徴をはっきりさせること>)は、学校や教育について考えるこ
とに有効では?
A=授業妨害(学習権の侵害)が起こらないようにするための「授業マナー3」「授業ルール5」と、
A’=戦争(主権の侵害)が起こらないようにするための集団安全保障体制とのアナロジー。
これは、学校にも多者間の懲罰戦略という抑止力を利用した、現実主義的な方策が必要だということ。どちらかというと、性悪説(性弱説?)的な考え
方。多者間の懲罰戦略とは、「11世紀の地中海で活躍したイスラーム商人たちは、集団で次のような取り決めを結びました。それは、一度でも誰かに
不正をした商人とは、次からは誰も契約しないという取り決めです。それにより商人たちは、不正による短期的な利益の獲得をやめ、長期的に利益を
得られるようきちんと働くようになります」(『大人のための社会科』<井出英策など。有斐閣 2017 >より。一部改変)ということ。国連の安全保障理事
会が制裁(国連軍などによる武力制裁を含める)権を行使できるようにしておくことで、「乱暴な国」が生まれることを抑止するということ。
A=授業への意欲を高めていくためのカリキュラムマネジメント(教育課程編成や履修・修得管理、授業改善など)と、
A’=平和への気運を高めていくためのユネスコ(UNESCO。国連教育科学文化機関)の活動とのアナロジー。
これは、学校にも抑止力とは真逆の、理想主義的な方策が必要だということ。もちろんこちらは、性善説的な考え方。人間個人に、そして人間がつくる
チーム(社会など)には、現実主義と理想主義の両方が必要なのでしょう。そしてその両者のバランスや混合度が、大切なのでしょう。 2019.2.23
庭の馬酔木のピンクの花が咲き始めた如月23日に、母と妹と3人でお墓参り。軽トラックの荷台に乗っていた妹が、お墓について一言「あんちゃん、
今度、私転勤になる」。ほこりをはたくためにお地蔵さんから手製のよだれかけを外した母が、「あら、何かおる」。それが可愛らしいイモリだったので
、3人で笑った。墓参を終えた後、妹にメール「ヤモリが『家守り』なら、イモリは『井戸守り』だってさ。次の職場でも、ある意味『家守』や『井守』として
頑張ろう!」。返信メールは「『まだ若いから部長にするには早い』と言われた」。そこで次のように返した。「『待機』晩成で、いけばいいじゃん!」。そう
そう、お浄土にいる父も、絶対見守ってくれてるし。あれ? 「ヤモリ、イモリ、ミマモリ」と押韻・縁語してるぞ(^^)/ 2019.2.24
教育と福祉のアナロジー(類比)。成長課題としてのバリア「アリー」。迎合してしまうのが「(何でもかんでも)バリアフリー」。前者は人を強くし機能を回
復(向上、維持)させ、後者は人を弱くし機能を衰えさせる。(「天声人語」からヒント)。 2019.2.25
今年初の春コートを着て、ふと口ずさむ April come she will not …。2月26日です。 2019.2.26
進路指導委員会で、「受験は団体戦」と発言した。夏休みや冬休みに実施されてきた進学補習の、「見直し」に対する意見として。そこで気づいたこと
がある。「(学校)教育は団体戦」、「人生は団体戦」。自主性と協働性のコラボ。個人主義とチームシップのコラボ。前者ももちろん大切だが、学校全
体やホーム、部活などでそれを学んだり(それを教え、育てたり)することの方が、「教育的」で「後天的」で「倫理的」。 2019.2.27
よい取組には「福」作用がともなう。「副」作用というよりも、幸せなごほうび。キャリハ(課題探究活動)やマナトレ(学び直しの朝学習)、ウルトラ80(2文
80字の振り返りやまとめ論述)のそれぞれの「福」作用とは? 2019.2.28
~3月~
昨日は勤務校の卒業式。「先生の倫理の授業を受ける前の自分と、今の自分は全然違う」と言ってくれた卒業生のKくんの言葉に、改めて背筋が伸
びました。涙腺は…緩みました。 2019.3.2
午前中は部活で汗をかき、午後は久し振りにGSで洗車してもらいながら、粟津温泉の食堂「宮園」で木の葉丼の昼食。帰宅して「週刊金曜日」と「バ
ドミントン マガジン」の最新号を読み、新聞を読んでいるうちに眠ってしまった。夕方には母と総湯へ。弥生三月、第一土曜日をうららかに過ごしまし
た。 2019.3.3
毎年「何か」が起こる市のバドミントン・ダブルス大会。今年はこうだった。「みんな帰った後、話したいことがあります」と、1年生のエースの「まさか」の
アプローチ。終わりの話で、1.目標は4月の地区大会で男子団体優勝。女子も含めた部員みんながそれを準備することが大切。2.プッシュ(他
のラケット競技にないショット)を中心に「前衛力」を高める新メニュー。3.チャンピオンシップで頑張らないと手に入らない大切なこととは何か(私の倫
理の授業=世界一の授業を目指しているを例として)の3つを伝えた。解散後、エースが私のところにやってきてこう言った。「先生、さっきの話、無しで
お願いします」。「どんなことだったの?」と私。「部活やめたいと思っていたんですが、先生の話を聴いて考え直しました」と彼。「運命の分かれ道」だった
のでしょう。教育の恐さと大きな意義を想う。 2019.3.4
今日から2泊3日。旅ではなくて…教務主任の「頑張りどころ」のピークです。 2019.3.5
「教訓」という言葉を辞書で調べると、2種類の意味があった。1.教え諭すこと。「教訓を垂れる」など。2.教えられ諭される内容・言葉。「教訓を得る
」「教訓に学ぶ」など。「段取り八分」の前日までの段取りや、不測の事態に対して一番優先させるべきことを判断して指示をだす対応力の不十分さを
思い知った2日間だった。まさに、「失敗をよい教訓に」しなきゃ! 2019.3.8
「あなたの素晴らしい持ち味は、気働きができることと付加価値を大事にして仕事しているところ」という言葉を、若いM先生に捧げたい…と思う場面
がいくつもあり、それに助けられた「大仕事」だった。ありがとうございます! 2019.3.9
ダブルス大会のあった日曜日から、ほぼ1週間振りの部活。怪我の治療中なのでマネージャーをやってもらっている女子を含めて、全員集合。練習
開始時に伝えたのは、「1カ月後は、地区大会直前です。団体戦優勝を達成するために、課題を意識してチームのムードを高めながら、新メニューと
真剣なゲーム練習を頑張ろう!」という内容。声はまだまだ小さいが、姿勢や目つきに本気さを感じた午前中の部活だった。帰宅して、リストを強化す
るための、お風呂で使うシャモジをネットで注文した! 2019.3.10
「自分が観客として観たい映画を作りたい」(クリント=イーストウッド)ならば、「自分が生徒として受けたい授業をしたい」。新作「運び屋」…素晴らしか
った! 2019.3.11
世界史の授業を5分前に終わらせて、8年前の東日本大震災について話をした。去年の3月に、2泊3日で福島県と宮城県を訪ねたこと、撮影してき
た写真にコメントを付けたスライドを作り、学校の掲示板で紹介したことや、倫理の授業開きでプレゼンしたことなどの話を。「これも『世界史』だよ」と
言いながら。 2019.3.12
ワン・ラスト(最後の1つ前の)授業で、ベルリンの壁開放を取り上げながら一言。「みんなが生まれる10年くらい前の出来事です」。今の高校2年生は、
そのほとんどが、2001年(21世紀最初の年)の4月から2002年(21世紀2年目の年)3月までに生まれているということ。 2019.3.13
未来(まずは次年度?)の自分に、「よろしく頼む」とバトンを渡すような仕事が、グッジョブなのでは? 2019.3.14
~♪~世界の場所を 教える地図は
誰でも 自分が真ん中だと言い張る
私のクニを どこかに乗せて
地球はくすくす 笑いながら 回ってゆく
クニの名はEAST ASIA 黒い瞳のクニ
むずかしくは知らない ただEAST ASIA~♫~
3.15(金)は、今年度最後の授業日。テーマは「グローバル化の理想と現実」。特に取り上げたのが、国連と未来の地球連邦政府、EU(ヨーロッパ連
合)と未来のEAU(東アジア連合)の話。「国連の旗に描かれた世界地図の中心が、なぜ北極点なのか」とか、「日本と韓国・中国の間の歴史問題を
どう考えるか」などを問い掛けつつ。そして中島みゆきの「EAST ASIA」をスライドとオーディオプレーヤーで紹介しながら、ギターを弾いて教室中を
歩いて回った。授業にギターを持ち込んだのは初めて。今日の授業のテーマ曲として、冒頭と結びで聴いてもらった。 2019.3.16
これも「三位一体」。 awaking ideal 「理想に目覚め」, realizing real 「現実を理解し」, holding hope 「希望を保持する」。言い換えれば、理想主義と現実
主義と楽観主義の「3つのいいとこどり」。 2019.3.18
昨晩は、友人(高校の同級生)の料亭で、全国各地の銘酒(新酒)を味わう会に参加。 今年度で定年になる「畏友」H氏と、平成最後の議論も楽しめ
た芳醇な飲み会になった。 2019.3.19
「時間かけても、迷惑かけるな」とか、「念査は、人を信じず、自分も信じず」などのモットー(標語)が懐かしい。あの頃の教務課ワークは、どうしてあん
なに楽しかったんだろう? 過去の美化? 2019.3.20
前勤務校の教え子(大学生)から、示唆に富むメールが来ました。「時宗は、体内でいう『組織液』ではないかと感じてます。顕密仏教が大勢の中世前
期、遍歴と踊念仏でもって顕密仏教という大教団の『細胞』の合間を縫うように教線を延ばすのが時宗だと思います。」…だって! 一遍上人とイスラ
ームの神秘主義(スーフィズム)を比較したメールの遣り取りでした。そういえば、高校の時、生物って好きだったなあ。こんな風に、社会的な事象を把
握するアレゴリー(類比)として、生物の用語使用が有効なことに気づかされました。 2019.3.21
今日は送別会で泊まり。明日から2泊3日で、福島・宮城に研修の旅。去年と同じコースで同じ宿ですが、違う震災遺構をできるだけたくさん訪れたい
です。報告は、3月26日(火)の朝から! 2019.3.22
22日(金)は、終業式後に離任・退任式、夜は送別会。両者でのスピーチに、「人の最後の言たるや、善し」と強く感じた。さて、この諺(ことわざ)のル
ーツを調べたら、以下の通りだった。大辞林 第三版の解説 ひとのまさにしなんとするそのげんやよし【人の将に死なんとする其の言や善し】〔論語
泰伯〕 人の死ぬ間際の言葉は、偽りも飾りもなく純粋である。離任・退任が「1つの死」なら、それは再生ということでもあるでしょう。去りゆく皆様に、
「幸あれ。讃えよ。栄(はえ)あれ」(本校の校歌の言葉)です。 2019.3.23
離任式でのN先生の言葉から、考えたこと。「数学は世の中で役に立つ。たとえば何かと何かを足すことや、何かと何かを掛ける(割る)ことは、豊か
に生きてゆくことのアレゴリー(類比。喩え)。『何か』が大事なら、足すことや掛ける(割る)ことも大事」。 2019.3.23~25
福島・宮城を訪ねて① 初日は、いわき市の宿までの移動のみ。新潟と福島の県境で「なごり雪」に降られた以外はほぼ快晴で、快適に走行し
17:00にチェックイン。岩城平(いわきたいら)城址を散策し、かつての内濠を活かした公園で放射線量を計測するポストを写真におさめた。入浴後、
夕食兼飲みのお店を探していたら、「復興飲食店街 夜明け市場」という看板を目にした。そこは車の通れない20メートルくらいの狭い道を挟んで、
10軒くらいの小さな飲み屋が並ぶ場所。「地元の食材。季節料理」のような暖簾(のれん)に惹かれて、「和歌」というお店に入った。カウンターだけの
小さな店内に、60歳くらいのおかみさんと、同じような年代の男性客1名、私と同年代くらいの男性客1名が楽しそうにお喋りしていて、お客さんたちが
私のために間の席を空けてくれた。「おばんさい」というメニューを注文すると、「順番に出てくるからね」と右隣の人が教えてくれた。タケノコに菜の花
、ふきのとうやセリなどの季節のご馳走に、おかみさんお薦めの地酒を楽しんだ。同年代くらいのお客さん(企業コンサルタント会社の社長?)と2人
になってから、「石川県から来ました。高校教師で、去年もこの時期に来て震災遺構などを訪ねて回り、写真を撮って、それを生徒たちに掲示や授業
などで伝えています」と話したら、おかみさんは少し黙った後、「たばこ、いいかしら?」と火をつけて、復興の現実(「復興景気とその後のギャップ」や「
復興利権」など)を、「私に知らしめる」ような雰囲気で、コンサル社長らしいお客さんと話し出した。何とも言えない気恥ずかしさを感じながらも、「今、
自分は大切なことを学ばせてもらっている」と強く思って感謝した。 2019.3.23~25
福島・宮城を訪ねて② 帰還困難地区を含む国道6号線を、いわき市から北上。JR常磐線(富岡-浪江間を除いて、2017年10月に運転再開)の富
岡駅に到着。駅の構内に入ると、改札の向こうは線路を挟んですぐ近くに海が見えた。浪江駅までがまだ不通になっている路線図を撮影した後、旅
の目的地の1つ「東京電力廃炉資料館」に向かった。 2019.3.23~25
福島・宮城を訪ねて③ 廃炉資料館は、富岡町の市街地で国道6号線沿いにあり、震災以前は原発のPR館(「エネルギー館」の名称)として使用され
ていたもの。「反省」と「教訓」の2文字が、あちこちのヴィジュアル展示(解説ビデオの台詞やテロップ)に見られ、係員の方の案内や説明も、すごく丁
寧。でも最後に入った情報スペースに展示されていた、「1988年に開設され、建物外観はアインシュタイン、キュリー夫人、エジソンの生家がモデルと
なっています」の看板や、かつて館内(何かの体験コーナー?)で遊んでいる子ども達の写真を見て、複雑な気持ちになった。 2019.3.23~25
福島・宮城を訪ねて④ 2日目の夕刻に、宮城県岩沼市の「千年希望の丘」を訪れた。沿岸部に広がる岩沼市は、その48%が津波で浸水して、市民
150名が亡くなっている。その際に生じた瓦礫(がれき)を使用して築いた丘と植樹による「緑の堤防」をつないで、防潮と非難場所の役割を担うととも
に、「震災の記憶と人々の想い」を後世に伝えていくモニュメントになっている。その第1号丘に登って、「古墳(円墳)みたいだ」と感じた。大王や豪族
の権力や権威のシンボルではなく、名も無き人々の「記憶や想い」のシンボルとしての。交流センター近くにあった説明パネルの1つに、次のように書
いてあった。「震災により生じたガレキは、もともとは家屋の基礎となっていたものです。私たちは、人々の想いがつまったガレキを廃棄せずに活用し
、千年希望の丘を造っていきます」。慰霊碑には、岩沼警察署、消防団玉浦分団、相野釜消防協力隊、区長、岩沼市役所の方々のお名前が「殉職
者」として刻まれていた。 2019.3.23~25
福島・宮城を訪ねて⑤(最終回) 最終日は宮城県石巻市の宿から、名取市閖上(ゆりあげ)に向かう。ここでは津波により、800人に近い人々が犠牲
になっていて、「閖上震災を伝える会」会誌には、「ほかの被災地域と比べても、突出」、「実に、6人に1人が犠牲に」と説明されている。閖上(ゆりあ
げ)さいかい市場を訪ねた後、閖上朝市メイプル館横の津波復興祈念資料館「閖上の記憶」に到着。シアターでは、閖上中学校の屋上から撮影され
た津波の様子や、津波で亡くなった14人の中学生の慰霊碑の話、閖上中学校遺族会の活動の紹介などのビデオを視聴した。その後、「語り部」の方
(70歳くらいのおじいさん)から、体験談や子ども達の心のケアについての話を聴かせてもらった。「この3月11日は卒業式だったので、3年生はいつも
より早く下校した。学校にいれば、死なずにすんだ」「受検した高校の合格発表も見に行けなかった」「中学校に避難した人達が、津波が来てパニック
になって、階段を登ろうとする人を引きずり下ろしてでも自分が逃げようとしていた」など。私が、「ここで見たこと、聴いたことを、石川県に帰って、勤
務校の子ども達に伝えます」と言うと、「ここに子ども達を連れてきてくれる先生たちも、たくさんいますよ。とても、うれしいことです」と笑顔で応えてくれ
た。 2019.3.23~25